江東区議会 2015-02-20
2015-02-20 平成27年予算審査特別委員会 本文
↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 午前10時00分 開会
◎開会の宣告
◯議長 おはようございます。
ただいまから、
委員会条例第7条第1項の規定により、平成26年度
予算審査特別委員会を開会いたします。
星野委員より遅参の届けがありましたので、御報告いたします。
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◎正副委員長の互選
2 ◯議長 これより、
委員会条例第6条第2項の規定により、正副委員長の互選を行います。
お諮りいたします。正副委員長互選に関する職務は年長委員が行うことになっておりますが、先例に従い、年長委員にかわり本職が行うことといたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
3 ◯議長 御異議がないものと認めまして、さよう決定いたします。
お諮りいたします。正副委員長の互選を行いたいと存じますが、どのような方法により行いますか。
(「議長一任」と呼ぶ者あり)
4 ◯議長 議長一任とのことでありますので、本職より指名をいたします。
委員長には
石川邦夫委員、副委員長には
菅谷俊一委員にお願いいたします。
お諮りいたします。ただいまの本職の指名に御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
5 ◯議長 御異議がないものと認めまして、さよう決定いたします。
ただいま指名いたしました正副委員長には、直ちに就任の上、審査を開始されるようお願いいたします。
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◎正副
委員長就任の挨拶
6 ◯委員長 おはようございます。一言御挨拶を申し上げます。
ただいま、平成26年度一般会計及び各
特別会計補正予算の審査を行う平成26年度
予算審査特別委員会の正副委員長の互選について諮られた結果、委員長には私が、副委員長には
菅谷俊一委員が就任するよう、議長から指名がありました。
予算審査に当たっては、誠意をもって適正な進行を図ってまいりたいと存じますので、委員各位はもとより、関係理事者におかれましても、特段の御協力をいただきますようお願い申し上げまして、正副
委員長就任の挨拶といたします。
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◎
予算審査特別委員会委員席の了承
7 ◯委員長 本日の審査に当たり、本委員会の委員席につきましては、ただいまお座りの席で御了承いただきたいと存じます。
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◎区長発言
8 ◯委員長 ただいまから、2月19日開会の第1回区議会定例会におきまして、議長指名による21名の委員をもって構成する平成26年度
予算審査特別委員会に審査を付託されました、議案第3号「平成26年度江東区
一般会計補正予算(第3号)」、議案第4号「平成26年度江東区
国民健康保険会計補正予算(第1号)」、議案第5号「平成26年度江東区
介護保険会計補正予算(第1号)」及び議案第6号「平成26年度江東区
後期高齢者医療会計補正予算(第1号)」の審査を開始いたします。
区長から発言の申し出がありますので、これを許可いたします。
9 ◯区長 私から、今回、御審議を願います平成26年度補正予算案について、その概要を申し上げます。
今回の補正予算は、
事務事業全般にわたり、決算までの見通しに努め編成したものであります。
まず、
一般会計補正予算(第3号)について、申し上げます。
補正額は83億9,200万円の増額で、補正前に比べ4.8%の増となっております。
主な内容を申し上げますと、歳入では国庫支出金などが減額となったものの、特別区税、特別区交付金などが増額となっております。
一方、歳出では、
公共施設建設基金等への積み立てを行ったほか、
私立保育所整備事業の増額などを計上しております。
次に、特別会計については、
国民健康保険会計、
介護保険会計及び
後期高齢者医療会計の三会計で減額となっており、特別会計全体の補正額は20億7,800万円の減となっております。
概要については以上でありますが、詳細につきましては、財政課長から説明いたさせますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
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10 ◯委員長 お諮りいたします。
これより各会計の審査に入りますが、進行順序はお手元に配付いたしました審査日程表により行いたいと存じますので、御了承願います。
次に、注意事項を申し上げます。
今回の委員会審査では、対面方式のレイアウト、一問一答式及び事前通告制の試行を実施いたします。
審査に当たり、理事者の説明及び答弁は簡潔明瞭に行うとともに、答弁の際は挙手をし、はっきりと職名を告げるようお願いいたします。
なお、審査に直接関係のない理事者は、自席で待機されるよう取り計らいたいと存じますので、御了承願います。
また、委員各位におかれましても、審査する科目に属さない事項の質疑は行わないよう、御協力をお願いいたします。
次に、質疑につきましては、事前通告に基づき、順次指名をいたします。
質疑者の方は、指定の質疑者席から質疑を行うようお願いいたします。
また、次の質疑者の方は、前の方が質疑者席へ移動しましたら、次の質疑者席へ順次移動するようにお願いいたします。
次に、事前通告後に質疑の取り消しを行う場合につきましては、事前に委員長まで申し出るようお願いいたします。
最後に、携帯電話をお持ちの方は、電源を切るか
マナーモードに設定いただくようお願いいたします。
それでは、最初の質疑者の若林委員と、次の質疑者の小嶋委員は、指定の席へ移動をお願いいたします。
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◎議案第3号 平成26年度江東区
一般会計補正予算(第3号)
◎総 括
11 ◯委員長 それでは、ただいまから議案第3号「平成26年度江東区
一般会計補正予算(第3号)」の審査に入ります。
初めに、
歳入歳出予算の全般にわたる総括説明を財政課長からお願いいたします。
12
◯財政課長 それでは私から、平成26年度江東区
一般会計補正予算(第3号)の内容につきまして、御説明いたします。
予算説明書の4ページをお開き願います。
今回の補正予算(第3号)につきましては、歳入・歳出ともに決算までの見通しに努めて編成を行ったところであります。その結果、補正額は83億9,200万円の増額で、補正後の予算規模は1,842億100万円となり、補正前と比べ4.8%の増となっております。
それでは、歳入から款別に主な増減を申し上げます。
第1款特別区税は14億8,900万円余の増となっております。これは、決算までの収入見込みを踏まえ、
特別区民税を14億2,100万円余増額したことが主な要因であります。
第3款特別区交付金79億2,000万円余の増は、普通交付金における既計上額と
交付見込み額との差額を計上したものであります。
第14
款国庫支出金は20億7,600万円余の減となっております。これは、
民生費負担金で
生活保護費負担金が9億8,900万円余の減となったことが主な要因であります。
第17款寄付金の4億9,900万円余の増は、一般寄付金のうち
マンション建設に係る寄附金の収入が見込まれることが主な要因であります。
第18款繰入金は9億5,000万円余の減となっております。これは、基金繰入金で、減債基金からの繰入金を10億円減額したことが主な要因であります。
次に、歳出について申し上げます。
歳出におきましては、既定経費の年度末までの
執行見込み等を勘案して、その過不足の調整を行うとともに、次年度以降の財政運営をにらみ、基金への積み立てを行うなどの対応を行いました。
歳出の内容といたしましては、
私立保育所整備事業で保育所整備に係る補助経費や
用地買収経費等を計上したほか、新規事業として、
生活困窮者自立相談等支援事業や子ども・子育て支援新制度に対応するための新
制度移行化事業などの予算を計上いたしました。
また、積立金においては、
財政調整基金で、平成25年度の繰越金の2分の1相当額の積み立てや歳出の不用額を財源とした
任意積み立てで45億5,600万円余、
公共施設建設基金で、
マンション寄附金相当分や
任意積み立て等で66億5,000万円余、それぞれ積み立てを行っております。
続きまして、各款別の主なものを申し上げます。
第2款総務費の109億5,900万円余の増は、
公共施設建設基金及び
財政調整基金等への積立金の増が主な要因であります。
第3款民生費の12億3,500万円余の減は、
臨時福祉給付金事業で対象者数が見込みより減となったことが主な要因であります。
第4款衛生費の2億7,600万円余の減は、
公害健康被害補償給付事業が実績見込みにより減となったことが主な要因であります。
第5
款産業経済費の3億9,500万円余の減は、
中小企業融資事業が実績見込みにより減となったことが主な要因であります。
第6款土木費の21億6,900万円余の減は、
民間建築物耐震促進事業や
下水道整備受託事業が実績見込みにより減となったことが主な要因であります。
第7款教育費の19億200万円余の増は、
学校施設改築等基金への積立金の増が主な要因であります。
以上が、歳入歳出各款の補正内容でありますが、今回の補正は、歳出の不用額の精査に努め、
財政調整基金及び
公共施設建設基金への積み立てなど、平成27年度以降、
長期計画後期における財政運営を見据えた対応を図ったところであります。
平成26年度においては、特別区交付金や特別区税が増収となったものの、
地方法人課税の見直しに伴う特別区交付金への影響など、中長期的な視点から先行きを楽観視することはできない状況にあることから、引き続き適切な予算執行に努め、
区民サービスの維持・向上のため、健全な財政運営に取り組んでまいります。
以上で、総括説明を終わります。
13 ◯委員長 ただいまの総括説明について、質疑を行います。
通告者は5名です。
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◯若林しげる委員 おはようございます。
それでは、補正予算の総括として質問をさせていただきます。
きょうの新聞報道を見ますと、
日経平均株価が1万8,300円を超えているという形で経済を捉えた報道がされておりますが、これは15年ぶりの高値ということです。
リーマンショック以降、株価が立ち直ってきたということで、着実に日本の経済は、しっかりと歩みを進めているというような形を示しているのだろうと思っております。
株価は、7,050円からここまで上がってきました。最近の日本の経済のあり方としては、金融緩和をしながら財政出動をして、そして民間の投資を促そうという形で、ここまできたと思います。世界的に見れば、金融緩和というのは経済を刺激するものの一つとしてよくある手法であり、また、最近、安倍政権が2%の
物価スライドを掲げていることも、当たり前な経済行動であります。そして、やっとここまできたのかなと思います。円高をここまで放置して、円高になれば国や国民全体は豊かになるという一つの今までの考え方が変わってきたという形で、今、ここまできたと思います。これから株価は、2万4,000円や2万円を目指すのか、一服するのか、いろいろあるだろうと思いますが、いわばアメリカのリスクヘッジの大きな力が日本の株価をどこかで落とそうと狙っている中で、日本はそれを迎え撃って、経済を着実に進めるのだと思います。
そのような状況の中で、経済全体を捉えていきますので、一つずつ確認をさせていただきたいと思います。
それでは、今回の補正予算では、本区の歳入の根幹をなす
特別区民税、特別区交付金が大幅な増額となっております。景気の回復を背景に、増加傾向を維持していることがうかがえます。安倍政権におきまして、今、言いました金融政策、財政政策、それから民間に対する成長戦略という形で、経済政策を一体的に推進してきた結果、
有効求人倍率も22年ぶりの高水準ということになっております。企業の経常収支は、過去最高水準になるなど、前向きな動きが続いており、これらのことからも、今言ったような景気の回復基調は続いていると考えられます。
しかしながら、国では、個人消費が弱く、回復にはもう少しだという評価があり、また、地域ごとの景気回復にばらつきがあります。地方にとっては、もう一つ必要というところから、地方への好循環拡大に向けた
緊急経済対策を実施するために、国も平成26年度補正予算を編成しているところだと思っております。
そこで伺いたいのですが、今回の江東区の補正予算に当たりまして、本区は、現在の経済状況について、改めてどのような認識をお持ちでしょうか。
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◯財政課長 経済状況の認識という御質問にお答えをさせていただきます。
今、若林委員から御指摘もありましたように、株価が非常に上がっているという点、それから実質GDPも上がっていること、それから賃上げ率も過去15年間の中で最高になっているなど、かなり経済的にはいい方向に向かっているのだろうと思ってございます。また、最近の
月例経済報告でございましたけれども、回復基調にあるということから、経済状況は改善しつつあるのかと思ってございます。
また、実際に今回の本区の補正予算を見ますと、特別区税のうち中心を占める区民税でやはり増額となってございます。これは、納税義務者数等の増加もありますけれども、1人当たりの税額も上がってきているという部分がありますので、そういった意味では経済の影響が納税額にも直結していると考えてございます。
それからもう一つ大きい点は、特別区交付金につきましても、法人住民税の増額等によりまして増額しておりますので、こういうところを見ましても、全国的な状況、さらには本区の予算に与える影響を見ましても、基本的には回復基調にあるのだと認識をしてございます。しかしながら、あくまで回復基調ということでございますので、完全に回復したというわけではないという部分があり、それから毎回繰り返して恐縮でございますけれども、歳入環境は非常に景気に左右されやすいという状況がございますので、やはり効率的・効果的な財政運営、行政運営にしていく必要があるだろうと考えてございます。
以上でございます。
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◯若林しげる委員 そのような状況でも、経済はこういう形でよくなってきたということですが、昭和の経済発展のときは、円高があって日本は成長してきました。思い浮かべると、今は円安でありながら株高が進んでいます。今までと違った形で日本は動いているということで、1ドル80円という行き過ぎた円高のところから、やっと120円ベースまで来ました。大きな企業の工場が日本に回帰して、仕事が日本国内で現実的にふえてきたということで、ある意味、今後1ドル80円なんてないのだろうと思いますけれども、この辺の水準で上げ下げを繰り返しながら、国内に仕事が返ってくれば、日本の経済は大きく進んでいくだろうと思います。
貿易収支や経常収支を聞くと、日本はよくなっているけれども、月例でいくとたまにマイナスという声が聞こえたりします。その辺も神風が来たかわからないですけれども、ガソリン、原油がうんと安くなって、これは国の補正予算3兆円、5兆円規模以上の大きなエネルギーになるだろうと思っております。そして、春また夏以降は、貿易収支は着実にプラスの数字として上がってくるのではないかと思われますので、一つ一つ着実に経済は好転していくのだろうと思っております。
質問を続けますが、今、財政課長から答弁があったように、経済状況は確かによくなってきました。本区の長期的な財政運営を考えた場合、歳入はやはり景気動向に大きく左右される不安定な構造であると認識しております。
また、特に
地方法人課税の見直しについては、本区においては非常に重要な問題だと認識しております。
法人住民税法人割、
都道府県民税、市町村民税に区分され、そのうち市町村民税は、
市町村民税法人分として、特別区交付金の原資となっております。その中で、平成26年度
税制改正大綱では、
法人住民税法人割を一部国税化し、その全額を地方交付税の原資とすることとなっております。
また、平成27年度
税制改正大綱では、
法人実効税率の引き下げを行うこととされており、特別区としては、大きな影響を受けることが見込まれております。
今回の平成26年度補正予算では、特別区交付金が79億円余の増額修正となっておりますが、この
地方法人課税の見直しを踏まえると、将来的に財源を失うことと想定されますが、本区は
地方法人課税の見直しによる影響について、まずどのように認識しているのでしょうか。
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◯財政課長 地方法人課税の見直しの影響について、お答えをさせていただきます。
昨年、平成26年度の税制改正の中で、
地方法人課税の見直しが行われまして、特別区交付金の原資であります
市町村民税法人分が一部国税化をされるということになりました。国税化に伴う影響額は、まず平成26年度はありません。影響が出る平成27年度では約17億円の減収、それから平成28年度は平準化をいたしまして、35億円の減収となります。これは法人の決算の時期が異なるため、平成27年度は半分程度で済むという形になりますけれども、平成28年度以降は平準化されますので、35億円の減収となります。
また、
地方法人課税は、消費税率が10%になった場合には、さらに国税化を進めるとしていますので、その際にはさらに大きな影響があるかと思ってございます。
こちらにつきましては、本会議でも述べさせていただいてございますけれども、地方の重要な財源である地方税を国税化するということは、本当の意味で言うと、地方分権に反することでございますので、こうしたものについては、都やほかの自治体とも連携して、反対ということで強く訴えてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
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◯若林しげる委員 その特別区交付金の見通しについて、国の動向に左右される要素が大きいので、これから注視していくということはよくわかります。また、これから消費税率の引き上げに伴い、
地方消費税交付金については増額が見込まれているものの、本区の歳入の根幹である特別区交付金が減収となることは、区の財政に赤信号がともるということにもなりかねません。都及び特別区が一丸となって、
地方法人課税を、地方間の財政調整とするのではなく、地方自治体の根幹の財源として、国から地方へ移譲するよう、これからも取り組んでいただきたいと思っております。
次に、基金と起債について、伺っていきたいと思います。
一般的に基金は、余裕のあるときに後年度の財源対策として積み立てていく一方、厳しい財政状況の中では、取り崩して活用を図ることとされております。起債については、将来世代への負担の公平や後年度の負担を勘案しつつ、資金調達を図るものとされ、こうした基金と起債を有効に活用することが安定した財政運営につながるものと認識しております。
ここで、この補正予算の編成時点において、基金残高が786億円余、起債残高が296億円余となっており、基金残高が490億円余上回っていました。平成26年度当初予算編成時は、平成26年度末の見込みとして貯金と借金の差が326億円であったので、好転している傾向でありますが、現時点における、平成26年度末の基金や起債残高の見込みをお示しください。
また、平成27年度からは、
長期計画後期がスタートとなるために、基金と起債の活用が見込まれておりますが、基金と起債の差について今後の見通しをお示しいただければと思っております。
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◯財政課長 基金と起債残高に関する御質問にお答えをさせていただきます。
今回の補正予算におきましては、先ほど申し上げました
特別区民税、特別区交付金が増額となった関係で、
財政調整基金や
公共施設建設基金のほうへ積み立てをさせていただきました。そういう予算案を出させていただいている形で、今回、基金残高は上振れしているといった形となってございます。
今、若林委員から御指摘がございましたけれども、今年度当初予算編成時には、いわゆる貯金と借金の差が326億円という試算をさせていただいてございましたけれども、今回の補正予算を編成するに当たりまして、基金残高は786億円余、起債残高は296億円余ということで、その差が約489億円ということになってございます。ですので、単純計算でいいますと、163億円ほど改善をしているといった形になってございます。
それから、今回、平成27年度の財政計画をつくらせていただきまして、後年度の見通しについてもまとめてございます。平成27年度末につきましては、その差が399億円余という試算で、今回の平成26年度末から比較をいたしますと、約90億円縮まるという形になってございます。
また、平成31年度末につきましては、186億円という試算で、差はさらに縮まるということになってございます。後期の計画の中において、いろいろな公共施設の整備等々がございますので、当然ながら、基金、起債を活用していく必要がございます。基金を取り崩していかないと、そういったものに対応できませんので、こうした活用につきましては、十分配慮してやっていく必要があると考えてございます。
以上でございます。
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◯若林しげる委員 そういった確認をしていただきながら、一方、アメリカの経済は本当に強い数字が出ていますので、金融を引き締めながら、恐らくいつか金利を上げてくるのだろうと思います。そうなってきますと、日本の経済にもどこかで影響してきます。その時点では円安に振れながら、この形がもうしばらく続くのかと思います。そのタイミングは来年なのか、半年後なのか、わからないですけれども、経済の大きな要素にはなっていると思いますので、継続してその確認をとりながら、また円安をもって経済は進んでいくのかと見ておりますので、この基金と起債の考え方はしっかりしていきたいと思っております。
そこで、質問に入りますが、平成22年度の長期計画前期の策定時から平成26年度末に至って基金と起債の残高は均衡しており、歳入環境の改善等により、貯金と借金の差は改善していると言えます。しかしながら、答弁にあったように、長期計画の後期に向けて、基金と起債の活用が見込まれるため、楽観視はできないと考えております。基金と起債のバランスについては、本当に重要と思っておりますので、国・都の補助制度を積極的に活用した上で、基金と起債を有効に活用し、引き続き将来を見据えた安定的な財政運営を行っていかなければいけないと思っております。
続いて、歳出について伺ってまいりますが、今回の補正予算は、既定経費の過不足の調整を行うもので、実績に基づく減額が中心でありますが、増額した経費もあるようです。基金への積立金のほか、
私立保育所整備事業の予算の増額や、各種新規事業の予算を計上しておりますが、増額の主な内容及び理由について、お示しいただきたいと思います。
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◯財政課長 今回の補正予算の中で、いわゆる増額したものと、それから新規の事業につきまして、簡単に御答弁させていただきます。
1つは、今、若林委員から御指摘がありました積立金のところでございますけれども、先ほども申し上げました、
特別区民税ですとか特別区交付金が増額となった関係で、
財政調整基金で45億5,600万円余、それから
公共施設建設基金で66億5,000万円余、また
学校施設改築等基金で29億8,900万円余の積み立てをさせていただきました。こちらにつきましては、これから施設の整備等が出てまいりますので、後年度に備えて積み立てをさせていただいたものでございます。
また、増額しましたものとしては、私立保育所整備につきましては、サテライト保育所を含めます認可保育所の整備に係る補助経費等々を計上したところでございます。
それから、今回の補正予算における新規事業ということで挙げさせていただいているものでございますけれども、これは、例えばことしの4月から始まります生活支援相談窓口等を開設するために、
生活困窮者自立相談等支援事業ということで、いわゆるレイアウト変更等々に要する経費などを計上させていただいてございます。
それから、新
制度移行化事業ということで、子ども・子育て支援新制度による、認可園への移行に伴う改修経費の補助ということで計上させていただいているところでございます。
いずれにいたしましても、年度末となりますので、長期的な財政運営を踏まえて、基金等の積み立てをさせていただいたところでございます。
以上でございます。
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◯若林しげる委員 予算を増額した事業については、了解いたしました。早期に対応するべきものについては、着手していただきたいと思います。また、年度末まで限られた時間ですが、適切な予算執行をお願いしたいところでございます。
次に、国の補正予算について伺っていきたいと思います。冒頭で触れましたが、国は地方への好循環拡大に向けた
緊急経済対策を実施するために、平成26年度補正予算を編成しております。
その内容は、生活者への支援等関連経費、また地方の活性化関連経費、その他災害・危機等への対応関連経費など、3兆円を超す歳出額が追加されております。
このうち生活者、事業者への支援メニューであるプレミアムつき商品券について、新聞報道等でも記事にされておりますけれども、本区としても、早期に対応する必要があると考えておりますが、本区の認識について伺っていきたいと思います。
また、公共工事設計労務単価について、国土交通省の通知により、平成27年2月から適用する新労務単価の早期の適用が求められるところだと思っております。
この件も、本区において、この補正予算に計上されていないものと認識しているのですけれども、今後、区はどのような対応をするのかについて確認したいと思います。
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◯財政課長 国の補正予算の関係と新労務単価の適用につきまして、御答弁させていただきます。
まず、国の補正予算成立に伴いますプレミアムつきの商品券の発行につきましては、きのうの本会議でも一部御答弁させていただきましたけれども、地域住民生活等緊急支援のための交付金ということで、国の補正予算で2,500億円追加されてございます。こちらにつきましては、地域消費の喚起につなげまして、小売店等の活性化につなげるというものでございます。本区といたしましても、こちらにつきましては早期に対応すべきものと考えているところでございまして、新たに平成26年度補正予算をもう一度計上させていただくことを考えているところでございます。
また、2点目の労務単価でございますけれども、若林委員から御指摘がございましたように、ことしの2月に新労務単価の早期適用につきまして、国から求められてございます。
こちらにつきましては、平成26年度の補正予算の中で対応すべきものは、今のところ特にないのですが、平成27年度以降につきましては、一部対応が必要なものもあるかと思ってございます。こちらにつきましては、現在精査中でございますので、また内容が固まりましたら補正予算等で審議をお願いする形になるかと思います。
以上でございます。
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◯若林しげる委員 新労務単価のところは、後ほどよろしくお願いいたしたいと思います。
プレミアムつき商品券について、今後の対応が必要であるということは理解しております。もう少し伺っていきたいのですが、全庁一丸となって、この早期の対応を図っていただきたいと思っております。
最後に、平成26年度予算全般について伺っていきたいと思いますが、平成26年度は、長期計画前期の最終年度であるとともに、山崎区政の2期目の最終年度であるということから、どちらも総仕上げの年度と位置づけられていると認識しております。
この間、江東区の人口の急増に伴う行政需要の増加に加えて、東日本大震災に伴う災害復興及び被災地・被災者への支援や、これから準備する必要があります東京オリンピック・パラリンピック開催など、さまざまな行政課題に迅速に対応されてきたものと認識しております。平成27年度以降も東京オリンピック・パラリンピックの準備、豊洲新市場開場、地下鉄8号線延伸など、本区の行政課題は山積みでありますが、この長期計画前期の総括として、平成26年度までの行財政運営に対する認識を改めて確認したいと思います。
25
◯財政課長 長期計画前期の総括として、平成26年度までの行財政運営の認識ということでございます。長期計画前期におきましては、特に重点的に取り組むものとして、6つの重点プロジェクトを定めてございました。その中で、南部地域総合病院の整備、豊洲シビックセンターの整備等々につきましては、着実に実施を図ったところでございます。
また、緑化の推進や、子育て、教育環境の整備等につきましても、江東湾岸サテライト保育所を初め、対応を図ってきたところでございます。
特に、前期におきましては、東日本大震災の影響によりまして、防災都市江東の実現ということで、さまざまな防災施策にも取り組んできたところでございます。
基本的には、区民ニーズに的確に対応してやってきたものと考えているところでございます。
また、平成27年度以降につきましては、こうした前期のプロジェクト以外にも、まさに2020年東京オリンピック・パラリンピックの開催や豊洲の新市場開場等々、また人口急増に伴う公共施設の整備等がございますので、全庁一丸となって対応していきたいと思ってございます。
以上でございます。
26
◯若林しげる委員 江東区は、人口増加が続きながら、さらなる発展を遂げる途中にあると思っておりますし、魅力ある自治体と私は自負しております。平成26年度までの行財政運営についての認識に対する答弁にもありましたとおり、保育所、教育環境整備、豊洲シビックセンターの整備、震災への迅速な対応など、多岐にわたった
区民サービスを図っていかなければいけないと思っております。
財政運営について、歳入環境の改善の影響はあるものの、脆弱な歳入環境にあっても、基金残高と起債残高の差が改善した点は、やはり高い評価をすべきだと認識しております。
長期計画後期においても、行政課題は山積みですが、2020年東京オリンピック・パラリンピックを見据えて、全庁一丸となって、活気あるまちづくりを目指すとともに、江東区民50万人の負託に応える、迅速かつ適切な行財政運営を行って、さらなる
区民サービスの向上を期待したいと思います。
私の質問はこれで終わらせていただきます。
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27 ◯小嶋和芳委員 それでは、大綱4点について、質問いたします。
大綱1点目は、平成26年度補正予算について伺います。
「未来への輪をつなぐ 魅力向上予算」として編成されました、平成26年度予算の一般会計第1号補正予算では、新労務単価の適用やインフレスライド条項の適用に伴い、不足する工事費など3,100万円が計上されました。
補正予算第2号では、子育て環境の充実、教育環境の整備、健康と福祉の推進、住みよいまちづくりの推進など14億5,900万円の予算措置がされました。
今回は、補正予算第3号になりますが、平成26年度予算の執行状況と補正予算に関する財源対策はどのように行ったのか、伺います。
28
◯財政課長 平成26年度予算の執行状況と補正予算の財源対策ということで御答弁させていただきます。
まず、平成26年度予算の執行状況でございますけれども、平成27年1月末時点の数字で申し上げますと、予算現額1,758億円に対しまして支出累計額が1,176億円余ということで、執行率は66.9%になってございます。予算につきましては、年度末に支払うものもかなりありますので、着実な執行状況と思ってございます。
ちなみに、昨年の執行率は69.8%でございました。ほぼ同水準であると考えているところでございます。
なお、平成25年度決算の全体の執行率は約96.5%となってございます。
次に、財源対策でございますけれども、基本的に、歳出においては不用額を削りまして、見直しをしてございます。
それから、歳入につきましては、先ほど申し上げましたけれども、特別区民税が増収となったこと、それから特別交付金につきましても増額となったことから、財源を確保することができたという形になってございます。
そして、これらにつきまして、後年度に備えるという意味で、今回、基金のほうに積み立てをさせていただきまして、今後の財源対策に充てるという形で考えているところでございます。
以上でございます。
29 ◯小嶋和芳委員 社会や経済状況の変化に伴う対応が十分できていると認識しております。
次に、特別区民税について伺います。
自治体が地域住民にさまざまなサービスを提供するには、一定の財源が必要であり、その中でも特別区民税は最も基本となる財源です。
平成25年度は、本区の特別区民税の普通徴収における現年度分の収入歩合が94.9%、前年度比1.7ポイントの増となりました。全体の収入歩合は95.0%と、近年、高い水準を保っております。収入歩合は、23区で現年度分では2位、滞納繰越分では3位、
特別区民税全体では4位とお聞きしました。高い順位まで上げてきたことを評価いたします。
特別区民税の普通徴収の滞納者に対する今年度の取り組みを伺います。また、平成26年度の普通徴収の目標収入歩合は94.0%ですが、達成できるのかどうか、決算見込みについて伺います。
30 ◯区民部長
特別区民税の収入歩合アップへの取り組みと今年度の最終的な収入歩合の見込みについて、お答えさせていただきたいと思います。
1点目の収入歩合向上の取り組みにつきましては、納税相談等で納税者個々の事情をお聞きし、収入に見合った納付をお願いするとともに、これまでの積極的な滞納処分も継続しておりまして、悪質な滞納者につきましては、捜索を実施するなど徹底した財産調査と滞納処分を行ってまいりました。
今年度の新たな取り組みといたしましては、江東都税事務所と連携して、合同期間入札公売を実施いたしました。
また、徴収事業のレベルアップとして、都内に転出した滞納者の実態調査に関して、法務大臣の認可、許可を受けた民間の債権管理回収事業者への委託を導入いたしましたが、12月末で約250万円余を回収してございます。
このほかには、収納方法を拡大いたしまして、ATMやインターネットから納付できるペイジー収納やクレジットカード納付を導入し、納税者の利便性向上を図ったところでございます。
2点目、
特別区民税の今年度の収入歩合における見込みでございます。小嶋委員の御指摘のとおり、好調な収入歩合ということで、平成25年度につきましては現年度分と滞納繰越分ともに過去最高の収入歩合となってございます。この劇的に収入歩合を上げた功績などによりまして、都及び都内62区市町村で構成する個人住民税徴収対策会議で、特別区では江東区が表彰されてございます。
なお、今年度の収入歩合は、現年度分と滞納繰越分ともに1月末の昨年度同時期と比較しまして、上回っている状況でございます。この伸びを維持しまして、現年度分目標の94%は達成できる見込みであり、今後ともこの目標を上回る徴収対策に取り組んでまいります。
以上でございます。
31 ◯小嶋和芳委員 今年度もさまざまな収納対策を講じたことがわかりました。また、収納強化だけではなく、クレジットカードの普及やインターネットの発達などの社会環境の変化に応じた新たな収納方法の導入は、区民の利便性を高める効果が大変大きいと評価いたします。今後もそれらの新しい収納方法が多くの区民に定着されるように期待します。
また、都外に転出した滞納者の実態調査と民間債権業者への委託は、滞納を逃さないという抑止効果となるので、これも大いに周知をしていただきたいと思います。
税の安定的確保は極めて重要ではありますが、生活困窮者への対応は、悪質な滞納者とはしっかり区別して、きめ細やかな対応を強く要望いたします。
次に、基金について、質問します。
今回の補正予算においては、積立基金への積み立てにつきましては、
公共施設建設基金積立金66億5,000万円余、
財政調整基金積立金45億5,000万円余などの積み立てを行っております。これらが次年度以降の区民福祉の向上や、施設の計画的な整備を着実に推進するための財源であると理解しております。もし計画的な積み立てを行わない場合は、区財政や
区民サービスにどのような影響が生じる可能性があるのか、伺います。
32
◯財政課長 基金の役割ということかと思いますけれども、基金の非常に大きな役割としては、財源調整がございます。ある程度、歳入環境が不安定であっても、一定の
区民サービスを提供するためには、当然ながら、歳入を確保していく必要、またある程度の基金を確保していく必要がございます。このため、もし基金の積み立てをしなかった場合には、安定したサービス提供が非常に困難になるということでございます。ある意味で言うと、その年に入ってきた区民税等の歳入だけでサービスを提供しますので、仮に
リーマンショックのようなことがありますと、サービスが行き届かなくなる可能性があります。つまり、これまでやってきたサービスを維持できなくなる可能性があるということでございます。
それから、例えば公共施設を整備する場合については、非常に多額の費用が発生いたしますので、もし基金の積み立てがない場合には、もう借金をせざるを得ないということにつながり、安定的な財政運営といった面からも非常に問題があると思ってございます。その意味で言うと、やはり基金の積み立てを行って、後年度に備えること、また財源調整を行って安定的な財政運営を行うということは不可欠であると考えてございます。
以上でございます。
33 ◯小嶋和芳委員 また、長期計画の着実な実施などのために、今まで以上に人員の配置や研修、部や課を超えた連携が必要となりますが、平成26年度はどのように取り組んできたのか、伺います。
34 ◯企画課長 本区は、定員適正化計画に基づきまして、限られた人材の中で執行体制の見直しを図りつつ、柔軟な人員配置を行っているところでございます。平成26年度は、保育待機児童対策、あるいは木造住宅密集地域における不燃化特区の事業などに必要な人員配置を行ってまいりました。
また、職員提案制度あるいは職員自主企画調査などの制度がございますので、部や課の垣根を越えて、他自治体の先進的施策の調査あるいは研究を行い、政策提言や事業の改善につなげているところでございます。
平成26年度の職員提案の件数は85件でございまして、過去最高の提案数、また職員自主企画調査については、42組で延べ130名を超える職員が先進自治体等を調査研究したところでございます。
さらに、今年度、後期計画の策定に当たって、各部から推薦された若手職員のPTで、2020年東京オリンピック・パラリンピックに対する機運醸成の方策等を検討し、事業化にもつながっているところでございます。
今後も必要な人員配置を図りつつ、区が抱える多くの行政課題に対して、いわゆる横の連携をしっかりととって、チーム江東一丸となった取り組みを行ってまいります。
以上でございます。
35 ◯小嶋和芳委員 わかりました。平成27年度は、
長期計画後期の初年度となります。人口の増加とともに、行政ニーズも高まってきております。限られた予算を有効に配分すること、そして施設の整備や施策の展開、そして見直しなどを行いながら、区民福祉向上に取り組むように要望し、次の質問に移ります。
大綱2点目は、子育て支援の拡充について伺います。
子育て世帯の増加傾向がこれからもまだまだ続くと予想されている本区において、総合的な子育て支援の取り組みの強化が望まれます。
最初に、保育所定員の拡充について伺います。
平成26年度は、乳幼児人口の増加と高まる保育需要に対応するため、保育所の整備や既存園の定員増などを含め、1,088名の定員増を進めています。待機児童解消に向けての進捗状況を伺います。
36 ◯こども未来部長 それでは、待機児童解消に向けた進捗状況について、お答え申し上げます。
一昨年になりますけれども、平成25年4月に、待機児童が形式的に416名、実質242名と、過去最高になってしまったということがありまして、こども未来部内に待機児童対策のPTを急遽立ち上げまして、そこで江東湾岸サテライト保育所を初めといたしまして、緊急対策ということで1,200名の定員の確保あるいは整備をしてきたというところでございます。
そこで、平成26年4月は、減少はしたものの、実質170名の待機児童が残ったということを受け、さらに実質待機児童ゼロを目指しまして、ことしの4月に向け、現在、新たな江東湾岸サテライト保育所を含め、8園で約1,200名分の定員を確保していく予定で進めているところでございます。
ただ、近年、建設業の人工不足、あるいは資材の物価高騰等が相まって、建設がおくれがちな園も若干ございますけれども、区といたしましては、職員が建設工事にしっかりと関与いたしまして、進行管理をしてきているところでございます。今のところ、新規園及び認可からの移行園も含めまして、4月にはどうにか開園は間に合う見込みでおりますけれども、何分、用地確保等から建設まで、区といたしましては、かなりタイトな状況の中で進めてきております。その辺も含めまして、何とか4月には間に合う見込みをしているところでございます。
なお、今後、子ども・子育て支援新制度が始まりますので、保育需要増も見込まれるところでございます。そのため、1年で約1,000名規模の保育施設の整備を今後進めていくところでございますけれども、地域性や年齢別などのところをさらに精査いたしまして、効率的・効果的な整備に努めていきたいと考えてございます。
37 ◯小嶋和芳委員 4月開園に向けまして、急ピッチで現在も工事をしているところもあるようですが、土地の確保、そして事業者の選定などの課題を乗り越えて、1,000名の定員増を達成することは高く評価したいと思います。
次に、保育の質を向上させる取り組みについてです。
保育所の施設整備や定員増など量的拡充に加えて、保育の質の維持・向上が重要になってきます。保育環境の質に大きく影響を及ぼす保育士の研修体制の整備、内容の充実などはどのように進めてきたのか、伺います。
38 ◯こども未来部長 保育士の研修体制ということでございますけれども、区といたしましては、公私立、あるいは認可や認可外を問わず、本区の保育士全体の質の向上あるいはレベルアップということが必須と考えてございます。
今年度につきましては、区立、私立の園長会、それから認証保育所の施設長会と連携いたしまして、研修として、企画の段階から保育士を参加させてございます。
特に、今年度につきましては、保育共通の課題をテーマ別に分けまして、1年間にわたる研修を初めて実施してきているところでございます。例えば、現在、認可園の約3%のこどもたちが特別な支援が必要であるということから、ドクターと一緒に1年間のゼミ形式による実践研修を今年度導入してきているところでございます。
また、子育て支援といった側面から、この1年間、子育て支援アドバイザーの養成研修等を行ってきているところでございます。
こうした中で、保育士のレベルアップを図ってきてございます。ただ、この質の向上というのは、半年や1年という短期のスパンではなかなか効果が見られないというところがございます。そのため、毎年、新たな研修を行い、新たな発想と企画に基づき保育士のレベルアップを図っていかなければいけないと認識しておりまして、今後とも続けていかなければならないものと考えてございます。
以上でございます。
39 ◯小嶋和芳委員 次に、保育士の処遇改善についてです。
保育の質に大きくかかわる保育士が継続的に働きやすい環境づくりが重要になってまいります。平成26年度は、安心こども基金を活用した、江東区保育士等処遇改善臨時特例事業を行いました。効果をどのように考えているのか、また今後どのように保育士の処遇改善を進めていくのか、伺います。
40 ◯こども未来部長 保育士の処遇改善の件でございます。平成25年度から、国や都の補助制度を活用いたしまして、認可園保育士の常勤で1人月額7,400円、認可外保育施設の保育士の常勤で月額9,000円引き上げるということで支給させていただきました。保育士の給与が今日問われている状況で、保育士の確保といった点からは大きな成果があったと考えてございます。
なお、平成27年度以降は、公定価格の加算項目として、3%上乗せになる形で、保育士の処遇改善が含まれていることから、継続的に実施していけると考えてございます。ただ、認証保育所や認可外保育施設につきましては、都の動向を踏まえながら、今後、区としても検討していくことが必要であると考えてございます。
以上でございます。
41 ◯小嶋和芳委員 わかりました。
次に、保育に関するアレルギー対策の取り組みについて伺います。
区内に多くある保育施設では、区の指導のもと、こどもたちが安全で安心して過ごせるように、事故の発生と再発の防止策に継続的に取り組むことが重要になってまいります。区内の保育施設でのアレルギー事故の発生状況と再発防止策について、伺います。
42 ◯こども未来部長 アレルギーにつきましては、今年度、全171施設中、これまでに18件の事故報告を受けているところでございますが、幸い重大な事故には至っておりません。内容といたしましては、配膳ミスが10件、食材確認をしなかったということが5件でありまして、いわゆるヒューマンエラーというか、人為的ミスが多く、特に年度がわりであり新規園が開園する4月に7件ということで集中しているところでございます。
所管課といたしましては、事故が起きるたびに、対応マニュアルあるいは指導要綱等を周知徹底いたしまして、職員の意識づけを行っているところでございます。また、大きな事故に至らなくても、軽微な内容でも必ず区に報告するよう徹底しているところでございます。
ことしもこの4月を迎える前に、新規園も含めまして、強く注意を喚起していく考えでございますけれども、今後ともアレルギーを含めまして、こどもたちの安全・安心の確保ということを最重要課題として捉えまして、保育運営を進めていかなければならないものと考えてございます。
以上でございます。
43 ◯小嶋和芳委員 わかりました。今後も増加傾向が続くと思われます食物アレルギーにつきましては、重大事故につながらないように、アレルギー対策の継続を強く要望いたします。
大綱3点目は、教育環境の整備についてです。
まず、本区の学校施設の整備について伺います。
本区は、平成24年11月に策定した江東区立小中学校の改築・改修に関する基本的な考え方に基づき、計画的な整備が進められています。現在、技能系労働者不足、労務単価や建設資材価格の高騰などによる公共工事の入札不調・不落が危惧されておりますが、長期計画前期の期間におきまして、学校施設の整備は計画どおり推進されているのか、また新たな課題や取り組みはどのようなものがあるのか、伺います。
44 ◯教育委員会事務局次長 学校施設の整備についての御質問に御答弁申し上げます。
長期計画前期における学校整備でございますが、新設が豊洲西小学校と有明小学校の2校、改築が第五砂町小学校を初め4校、増築が小学校4校、改修は大小規模を合わせて25校でございます。また、当初計画にはございませんでしたけれども、収容対策に対応いたしまして、(仮称)第二有明小・中学校の新設、小学校7校での暫定増築事業に着手してございます。当初計画を上回る学校施設整備を進めているところでございます。
また、新たな課題等でございますが、入札不調・不落についての御質問がございましたけれども、新設や改築、大規模な工事ではございませんが、小規模な工事では、入札不調が平成25年度は4件、平成26年度は2件出てございます。いずれも、改修内容を変更したり、工期の見直しで対応をしたところでございます。
お尋ねの新たな課題でございますが、この間の質疑にございましたけれども、近年、建設工事における落札率はほぼ100%でございます。今後の労務単価、建設資材価格の高騰を考慮して、随時、長期計画の事業費の見直しを行わなければいけないと考えてございます。
また、新規の大規模な工事では、監理技術者の不足等ということもございます。設計から施工に至る契約方法の検討も必要であると考えてございます。
それから、この間、大規模改修等を進める中で、学校現場から出た声に対応してまいりたいと考えてございますけれども、大規模改修いたしますと、仮校舎に移転をしていただいて、スクールバスを利用していただいています。先生、保護者の声として、まず新設できれいになった、大規模改修を終えた学校で卒業式をやりたいということがございます。それから毎日の問題といたしましては、給食の問題がございます。大規模改修に合わせて給食室を改修する場合、お弁当で対応する期間というのがかなり現実的な問題としてございまして、この期間もできるだけ短縮していかなければいけないという課題が出てきたところでございます。
45 ◯小嶋和芳委員 義務教育である学校の収容対策は、最重要課題の一つです。計画的な学校施設の整備を要望いたします。
次に、いじめを根絶する対策の推進について伺います。
いじめは、どの児童や生徒にも起こり得る可能性がありますが、決して許されるものではありません。平成26年度、いじめ防止対策推進法によって策定が義務づけられた、学校いじめ防止基本方針の策定状況とその対策を伺います。
46 ◯教育委員会事務局次長 いじめ防止対策に関する御質問に御答弁申し上げます。
各学校では、江東区学校いじめ防止基本方針にのっとり、昨年10月に、全ての小中学校で、学校いじめ防止基本方針を策定いたしまして、これは全てホームページにアップしてございます。
その内容、具体的な取り組みでございますけれども、未然防止、早期発見、早期対応、重大事態への対処、この4つの視点から、例えば、わかる授業づくり、道徳教育の充実、情報モラル教育の取り組みについて、学校や地域の状況、児童・生徒の状況に合わせた策定がなされてございます。
また、これらを着実に進める、取り組むという点で、教職員や地域、保護者、スクールカウンセラーで構成される、学校いじめ問題対策委員会を設置してございます。私ども、区教育委員会を中心に全学校でいじめに対するネットが張られたと考えてございます。こうした取り組みを注視しつつ、学校側、校長会とも連携して、丁寧かつ確実にいじめ防止対策に取り組んでまいりたいと考えてございます。
47 ◯小嶋和芳委員 学校いじめ防止基本方針にのっとり、着実な実行ができると考えております。平成26年度、教育委員会指導室に1名、福祉の専門家である社会福祉士、精神保健福祉士等のスクールソーシャルワーカーを新たに配置しました。スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの活用状況と効果を伺います。
48 ◯教育委員会事務局次長 スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーに対してのお尋ねに御答弁申し上げます。
平成26年度から、都は、スクールカウンセラーを全区立小中学校に1名配置を行いました。区では、さらに独自に、相談等の多い学校約20校に対して、スクールカウンセラーを区費で重ねての重点的な派遣を行ってございます。1カ月当たりのスクールカウンセラーに寄せられる相談件数は、統計をとってございますけれども、小中学校全校でおよそ2,000件となってございます。
スクールカウンセラーにつきましては、小中学校ではその活用法に違いがございます。小学校では、まずスクールカウンセラーみずからが教室等の授業の様子を見つつ、こどもの様子をきめ細かく把握します。中学校では、逆に、具体的に中学生自身がスクールカウンセラーへ相談に来たり、それから保護者からの相談も多いということが実態でございます。子育て、それからこどもの発達状況に対して不安を持ち、継続的にスクールカウンセラーが対応するといったケースもございます。
不登校のこどもについては校長の指導のもと、スクールカウンセラーが教職員とともにかかわるといったところで、まず学校へ登校できるよう、アドバイスというところを進めてございます。
教職員と児童・生徒は、1対1、相対するところでございますけれども、こうした第三者的なスクールカウンセラーがいるということは、それぞれのこどもの状況がございますため、こどもたちの心のよりどころとして極めて重要な役割を果たしているものと実感いたしてございます。
それから、スクールソーシャルワーカーでございます。予算を頂戴しまして、今年度より指導室に1名配置いたしました。学校への巡回や、指導主事が学校訪問する際に一緒に行くなど、両面のアプローチをしながら、こどもたちや家庭が抱える問題を掘り起こすような形で対応してございます。
今年度の実績でございますけれども、派遣と巡回相談の対応件数は、1月末現在までで計153件です。そのほか生活指導主任研修会等に参加する回数が23回ということで、ほぼ自席にいることはなく、外に出て、学校を回って、現場で活躍しているという状況でございます。
かかわり方でございますけれども、不登校では、家庭に問題があったり、さまざまな深い原因のあるお子さんたちがいらっしゃいます。そうした中では、警察もかかわるときがございますけれども、例えば児童相談所などの関係機関とのネットワークづくりや、学校長等が具体にどう処遇していいかといった相談にも乗っており、福祉的な要素を十分生かした活動、活躍をしてございます。また、学校からの要請も、「ぜひうちの学校にも」ということで、どんどんふえてきているという状況がございます。
49 ◯小嶋和芳委員 いじめ、体罰、虐待などの防止、児童・生徒が健やかに成長できるような教育環境の整備を要望いたしまして、次の質問に移ります。
大綱4点目は、負担軽減策についてです。
最初に、給付金について伺います。
社会保障の安定財源を確保するため、平成26年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられました。そして、生活者の暮らしを守る施策として、平成26年度は2つの給付金制度が実施されました。最初に、消費税増税の影響を受けやすい低所得者などを対象とした臨時福祉給付金について伺います。
生活保護受給者等を除いた住民税の非課税世帯には、臨時福祉給付金が1人当たり1万円支給、老齢基礎年金や児童扶養手当などを受給している人は1人当たり5,000円が加算されて支給されました。簡易な給付措置として実施され、全国で約2,400万人が対象の予想でしたが、本区の対象者、申請者数、想定していた申請率、実際の申請率など、現在の執行状況を伺います。
50 ◯総務部長 御質問の臨時福祉給付金の対象者数等でありますけれども、1月30日現在で6万3,571人に支給しておりまして、支給額は7億9,965万5,000円となっております。
支給率については、参考の数値となりますが、補正予算第3号で算定した想定対象者数8万7,633人を分母として、支給実績者数を除した割合は、72.5%となっております。
以上でございます。
51 ◯小嶋和芳委員 申請率が約7割強ということですが、再度のお知らせなど周知の取り組みはどのように行ったのか、伺います。
52 ◯総務部長 申請を出していない方へのお知らせでありますけれども、11月の区報において、平成27年1月14日で受け付け期間が終了である旨を周知するとともに、10月末の時点で申請書を出されていない方へ11月初旬に申請書の2回目の発送をいたしました。あわせて、区のホームページによるお知らせや、ケーブルテレビによる御案内など、さまざまな方法で周知を行ってまいりました。
以上でございます。
53 ◯小嶋和芳委員 次に、教育費等の出費がかさむ子育て世帯には、こども1人当たり1万円の子育て世帯臨時特例給付金が支給されました。本区の対象世帯、申請世帯、想定していた申請率、実際の申請率など現在の執行状況を伺います。
54 ◯こども未来部長 子育て世帯に対する子育て世帯臨時特例給付金については消費税率の引き上げに際しまして、子育て世帯への影響を緩和するといった観点から給付したものでございます。先ほどの臨時福祉給付金とともに、昨年の5月から文化センターに窓口を設けまして、7月から半年間受け付けを行ってきたものでございます。
区報では3回周知しておりまして、5月1日号、7月11日号、11月1日号でお知らせをしております。
対象でございますけれども、平成26年1月分の児童手当受給者を基本にいたしまして、児童1人当たり1万円を支給したところでございます。そこで、本区の想定対象者数でございますけれども、3万8,900世帯に対しまして、申請者は3万2,099世帯、申請率にいたしまして82.3%となっているところでございまして、既に1月14日で申請は終了しているため、この数字は確定しているところでございます。
一方、想定した申請率でございますけれども、収入超過などといったことを原因として、支給ができないといった方を勘案いたしまして、私どもといたしましては、約7割程度の申請率と見込んでおりましたけれども、ただいま申し上げましたように、8割を超えた状況でございます。その要因といたしまして、11月の段階で未申請者の3,896世帯に対しまして、申請について勧奨の通知を発送し、申請を促しました。こちらが功を奏したものと考えてございます。
以上でございます。
55 ◯小嶋和芳委員 平成27年度も簡素な給付措置や、子育て世帯臨時特例給付金の継続実施を検討予定とお聞きしております。いずれの給付金につきましても、申請率のさらなるアップを要望いたします。
最後に、区民福祉の向上のため、本区では、さまざまな負担軽減策を講じています。国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療制度の特別会計、そして保育料につきましては、国基準と区の算定額の差があり、認可外保育施設保護者負担軽減事業などを区は単独で行っておりますが、この負担軽減施策の予算額を伺います。
56
◯財政課長 本区におけます負担軽減策について、お答えをさせていただきます。
まず、今、小嶋委員から御指摘のありました特別会計でございますけれども、例えば
国民健康保険会計であれば、保険料軽減対象者に係る軽減相当額として、公費負担等を行ってございます。これは約4億円でございます。
また、介護保険につきましては、障害のある低所得者への全額免除等を行ってございまして、年額300万円。また、
後期高齢者医療会計につきましては、低所得者等に行う保険料均等割額の軽減、賦課額の減額等で4億円を一般財源で負担してございます。
また、保育料でございますけれども、国基準が約36億円に対しまして、本区におきます保育料についての収入は20億円となってございますので、その差の16億円を負担軽減として本区が負担をしているという形になってございます。
さらに、認可外の保育施設でございますけれども、こちらはいわゆる認証保育所等に入る方への補助でございますが、5億円の補助をしているところでございます。
さらに、教育関係等では、就学援助等もございますので、教育費につきましては、就学援助等で15億円を一般財源で負担してございますので、こうした形でさまざま負担軽減を図っているところでございます。
以上でございます。
57 ◯小嶋和芳委員 国や都の補助制度を活用しているものに加えまして、区単独で区民の負担軽減策を講じているということは、よくわかりました。平成26年度の負担軽減策は、予算額では計45億円程度と、財政面で区に及ぼす影響が多大なこともよくわかっておりますが、引き続き財政全般を見通し、区民ニーズに合った、区民の暮らしを守る負担軽減策の実施を要望し、質問を終了いたします。
────────────────────────────────────
58 ◯そえや良夫委員 通告に従って、伺っていきたいと思います。
本区は、財政基盤や構造が脆弱だと言いながら、基金のため込みをふやし続けて、その総額は過去最高となった平成26年度決算時をさらに上回って、平成27年度決算見込みでは荒川区の一般会計予算に匹敵する910億円が見込まれています。
一方で、認可保育所は増設されたものの、民間任せが中心であったために、保育需要に追いつかず、認可保育所に入れなかった児童数は、平成18年に比べて2.2倍、1,446人になりました。また、特別養護老人ホームの入所待機者数も、同じ時期に比べ、700人増加して、2,200人となりました。
人口は力といいながら、人口増とそれに伴う需要増に比べて、大幅に立ちおくれています。特に特別養護老人ホームは、平成13年から平成21年までは平均すると大体2年に1カ所程度の割合で整備が進められてきました。しかし、山崎区政によって、計画し開設されたものは、この8年間であかつき苑1カ所のみであります。今後も増設計画は1カ所があるのみで、ほかには何もありません。今でさえ、入所を申し込みながら、入れないまま亡くなる方が400人を超えています。さらに、今後も特別養護老人ホームの需要増が見込まれるもとで、この整備計画は余りにもひど過ぎると言わなければなりません。抜本的な整備計画をつくるべきだと思いますけれども、伺いたいと思います。
59 ◯福祉部長 私のほうから、特別養護老人ホームの整備の関係について、お答えをさせていただきます。
特別養護老人ホームの整備につきましては、最近では平成19年に東雲、平成22年に亀戸、平成26年に大島、そして平成28年開設を目途に塩浜のほうで整備を進めているところでございます。
他区と比べて、本区の整備状況でございますが、高齢者人口に対する整備状況では、本区は上位のほうから6番目の整備状況となってございます。着実に、計画的に整備をしているところでございます。
特に、100床規模の特別養護老人ホームの整備となりますと、介護保険料の負担にも影響することから、私どもとしては、3カ年の介護保険事業計画の期間におおむね1カ所開設することを目途に整備を行ってきたところでございます。
しかしながら、最近は土地価格の値上がり、あるいは建設資材等価格の高騰など、整備の促進を阻害する要因も出現してきてございます。
私どもといたしましても、これから団塊の世代が75歳を迎える2025年に向けて、平成37年でございますが、今後も特別養護老人ホームの整備は必要と認識してございます。しかしながら、こういった状況を踏まえて、今回の
長期計画後期では、計画はしてございませんけれども、整備は必要という認識をもとに、今後についても適切な事業者の選定、それから施設整備を進めていきたいと考えてございます。
60 ◯そえや良夫委員 今、いろいろ答弁をいただきましたが、3カ年に1カ所を整備する目標というような話がありました。しかし、山崎区政になって8年間で、計画から始まったのはあかつき苑1カ所だけなのです。これからつくる予定も塩浜の1カ所だけであり、あとはないのです。10年かかって2カ所ということは、約6年に1カ所ではないですか。あなた方が言う特別養護老人ホームを3年に1カ所整備するという計画から見たら半分です。現に、入所を申し込みながら、亡くなる方が400人もいます。他の自治体と比べ、上から何番目に位置するという問題ではなくて、この需要に応えられるような整備計画をきちんとやるべきです。少なくとも区が立てている計画から見れば、半分しかないわけですから、きちんと整備を進めるということを強く求めたいと思いますが、どうでしょうか。
61 ◯福祉部長 私どもの今までの整備における状況でございますが、介護保険事業計画の第3期、平成18年から20年で1カ所整備をしてございます。また、第4期の平成21年から23年でも1カ所整備をしてございます。そして、第5期の平成24年から26年で1カ所ということで、ここ最近は計画期間中に1カ所ずつ整備をしてございます。そして、第6期でも、平成28年の開設を予定しておりまして、私どもの考え方としては、それに沿った整備を進めてきてございます。
62 ◯そえや良夫委員 これ以上言ってもしようがないのですけれども、改めてこの間の8年間を振り返り、さらに今後を考えることを含め、区の整備は大幅に立ちおくれていると思います。これは事実です。整備計画の強化を求めたいと思います。
次に進みます。次は、基金にため込む一方で際立つ区民に冷たい区政運営のあり方です。
基金と起債の関係ですけれども、先ほどもいろいろなやりとりがありましたが、年度当初で基金を取り崩し、その影響だけ組み込んで、3年後どうなるのか、4年後どうなるのかという予測を立ててれば、もう基金は減る一方ですから、それは区民を不安にさせるだけで、何の効果もありません。
本区は、人口がふえ続けている特別な状況にあります。そういう点でいいますと、過去の推移を振り返りながら将来はどうなるのかという見方をきちんとすることが重要だと思います。
そういう点で、平成16年度から平成25年度までの10年間を振り返ってみますと、区税収入は1.6倍になりました。歳入総額は1.4倍になりました。しかし、最近ではがん検診の有料化が行われ、文化センターやスポーツ施設使用料の値上げ、さらに経済的な困難を抱えるひとり親家庭や、障害者のいる世帯などに対する支援措置が次々と廃止されてきました。
日本共産党区議団としては、こうした影響を食いとめるため、廃止の中止を求めて、予算修正案を提出してきました。大体19項目に上りますけれども、その額は全部合わせても年額40億円程度です。一方、新たに積み増しをした基金総額は393億円で、約1割程度にすぎません。区民いじめとしか言いようがないこの区政運営を改めて、区民の暮らしを中心とすることに切りかえるべきだと考えます。我が日本共産党区議団は、そうした立場から、本年度予算に対しても予算修正案を提出しました。
主な内容を改めて紹介しますと、心身障害者福祉の拡充に1億9,500万円、重度介護手当支給に3億2,800万円、高齢者福祉が4億9,000万円、65歳以上の高齢者へのインフルエンザワクチン無料接種、それからがん検診に係る負担軽減などが約1億円、商店リフォーム助成などが2億5,000万円という中身であります。これら全てを実施したとしても、必要な予算額は16億円です。今年度新たに基金に積み増す分の一部を活用するだけで十分間に合いますし、おつりがきます。今ある基金に手をつけなくても実現できるのです。私は、ここで、区政運営のあり方を、区民の立場に立って、抜本的に切りかえるべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。
63
◯財政課長 御質問にお答えをいたします。
まず1つ、今、そえや委員から、基金のため込みではないかということでありました。また、過去の推移を見るというお話もありました。まさしくバブル崩壊のときには、基金を取り崩して、財政運営を行っていたという事実がございます。ですので、今の残高だけを見て云々ということではなくて、将来に備えるということでは非常に大きい部分がございますので、そういった意味では、基金をある程度確保することは重要と認識してございます。
また、もう1点、あるべきサービスというお話でございましたけれども、私どもとしましては、当然ながら、あるべきサービスは的確に対応していると考えてございます。まさに、そえや委員がおっしゃいました区民中心のサービスを提供していると考えてございます。
以上でございます。
64 ◯そえや良夫委員 バブルのときは取り崩したという話でありますけれども、
リーマンショックのときに取り崩したのは、わずか11億円です。相当、経済的な影響が大きかった時期ですけれども、その程度で済みました。しかし、今、持っている基金は、900億円を超えているのです。将来に備えると言いますけれども、一体、幾らあれば将来の備えは足りるのですか。今、区民の間からは、それだけのお金があるのだったら、また区民から預かった税金なのだから、区民のために、暮らしを支えるためにしっかり使ってほしいという声があふれています。私は、そういう点では、今の財政課長の答弁というのは、率直に言って、区民の暮らしを顧みないような財政運営、区政運営と言わざるを得ないと思います。その辺について、区政運営を改めるよう、強く求めておきたいと思います。
次に、本区の財政基盤の問題ですけれども、本会議では、財政基盤について、歳入が景気に左右される脆弱な構造だという認識が何度か繰り返し示されてきました。しかし、国または自治体であっても、その歳入の原資が税金である限り、特別区税あるいは特別区財政調整交付金であれ、その影響は景気や人口動態に左右されるのは当然です。したがって、国も自治体も、景気が悪化しないように、とりわけGDPのおよそ6割を占める個人消費が冷え込まないように、言いかえれば、個人所得が低下しないような施策の展開が必要です。
この点にかかわって、区長の所信表明でも、所得環境の改善等により特別区税が増収となったという評価があります。確かに本区では、課税所得が700万円を超える給与所得者数の増加がありました。この5年間を見ると、それ以下の所得階層に比べ、数は非常に大きく増加し、また1人当たりの所得もふえています。しかし、その納税者総数に占める割合は、人数で5.5%なのです。
一方で、給与所得者の多数を占める所得200万円以下の1人当たり所得は平成24年以降下がり続け、この5年間では最も低い水準となっています。また、その人口も、わずかではありますけれども、平成24年以降ふえ続けています。単純に所得環境の改善と言えないと思います。今後の景気動向や歳入環境という点からも、見過ごせない変化と思いますけれども、認識を伺いたいと思います。
また、あわせまして、日本経済悪化の原因として、非正規雇用の拡大に伴う所得の低下が指摘され、その改善の重要性が広く求められています。本区の給与所得者の動向を見れば、本区としても、所得が低い層の所得の低下を抑え、底上げを図るための取り組みが必要と思いますけれども、あわせて伺いたいと思います。
65
◯財政課長 御質問にお答えをさせていただきます。
まず、そえや委員から最初に不安定な歳入構造というお話がありましたけれども、まさに不安定な歳入構造だからこそ、基金に積み立てをして、財政運営を図る必要がございます。安定した行政サービスを提供するためには、不安定な歳入構造にあっても、継続的なサービスを行う必要がございますので、基金に積み立てをして、安定した
区民サービスを行うということが我々の責務でございます。
2つ目、所得環境の変化でございます。これは先ほども御答弁を申し上げましたけれども、1つは、1人当たりの納税額が実質として上がっているという部分がございます。今回、補正予算の計上について、審議をお願いしているところでございますけれども、そうした形が見てとれると考えているところでございます。
それから、非正規雇用の部分につきましても、我々としては適切に対応を図っているものと考えているところでございます。
以上でございます。
66 ◯そえや良夫委員 まず、不安定な財政構造と言いますけれども、また本会議などでは、財政規律云々という発言もありました。これは財政が秩序正しく運営されて、歳入と歳出のバランスが保たれているというような解説もありますけれども、本区の財政、それから区政運営を見ると、人口増加に伴って歳入が増加しました。その一方で、保育や高齢者施策などの行政需要が増加をしているにもかかわらず、それにふさわしい対応は大幅に立ちおくれて、その上、区民に対しては、負担増が押しつけられています。そうやって歳出を抑制しながら、余った分を基金にため込んできました。これは、財政規律云々などという問題ではないのです。基金を全部崩せと言っているのではありません。今、区民の暮らしは大変なわけですから、ため込むのではなく、基金はきちんと使うべきと思います。
それから、所得環境の改善に対する認識について、いわゆる所得200万円以下の人数がふえている、1人当たりの所得が低下している点をあわせて聞いたのですが、答弁がありませんでした。これは本当に大事な問題だと思います。これは財政課長に答弁してもらっている部分にはないと思うのですけれども、この底上げを図らない限り、本区の歳入環境をさらに悪化させる可能性があり、当然、景気の動向にも大幅な悪影響を与えかねないと思います。こういうことを示していると思いますけれども、その辺の認識について、伺いたいと思います。
67
◯財政課長 1つは、先ほど申し上げましたけれども、やはり安定的に区民の方にサービスを提供するためには、我々としては、基本的には基金の積み立てをして、たとえ歳入環境が困窮した場合であっても、定期的なサービスに対応するためには、基金が必要と考えてございます。
それから、所得環境については、今、そえや委員から、いわゆる年収別のお話がございましたけれども、全体で見れば、やはり1人当たりの納税額はふえているという実態がございまして、所得環境については改善しているということが実質的な数値として出ているところでございます。
以上でございます。
68 ◯そえや良夫委員 これ以上言っても、余り大きな回答は出ないと思いますけれども、将来に備えるといっても、基金残高は本区の一般会計予算の半年分です。また、区税収入の2年分です。はっきり言って、これは幾ら何でもため過ぎでしょう。やはりきちんと区民のために使うべきだと思います。
もう1点、気になるのは、事業所得者の中でも課税所得200万円以下ということは、大体、区内の小規模事業者の方なのかと思われますけれども、この人たちの所得が5年連続して減り続けているのです。地元の事業者の廃業その他が続いているということの反映と考えられますけれども、区内の小規模事業者というのは、家族経営だけではなく、それぞれの経営の規模は小さくても、大体二、三人を、いろいろな形で雇用しています。私の近所に、比較的小さいけれども、いろいろな品物をたくさん扱っている店がありました。パートの人が常時四、五人おりましたけれども、ここが閉店したために、その人たちの働き口がなくなりました。つまり、区内の小規模事業者の廃業により、店を閉めるということは、区内の雇用環境も悪化をさせ、地域経済全体を冷え込ませるという影響を持っています。
よって、こうした点についても十分な配慮をし、地域の中小企業、小規模事業者に対する支援は本当に重要だと考えますけれども、その辺の考え方については、いかがでしょうか。
69 ◯地域振興部長 中小企業への支援でございますけれども、これは本区にとっても重要な施策と位置づけて実施をしてございます。区内の事業所はほとんどが中小企業あるいは小規模企業でございますので、本区が予算に計上して実施している経済対策は、これまでもほとんどが中小企業対策ということでございます。平成26年度につきましても、区内小規模事業者をブランド認定する江東ブランド推進事業や、そのほかにも区内商店街のそれぞれの特徴をPRして、販路拡大につなげていく「ことみせ」事業などを実施してございます。今後も産業実態調査、これは2年前に実施をさせていただきましたけれども、そうした調査をもとに、着実に小規模事業者への支援策を講じていきたいと考えております。
70 ◯そえや良夫委員 産業実態調査の結果を受けてと思いますけれども、生鮮三品を扱う店だけが補助金の対象という点では極めて不十分だと思います。生鮮三品を扱う店に対する設備改修等について、助成措置を行うようになったことは評価したいと思いますけれども、地域経済全体の活性化という点からいえば、そういうところにとどまらず、幅広く飲食店なども含め、また製造業なども含めた、リニューアル、設備改修等についての助成措置を強めるべきと思います。そのことだけを求めて、私の質問を終わります。
以上です。
────────────────────────────────────
71 ◯鈴木清人委員 それでは私から、何点か、質問させていただきます。
委員長、通告書の大綱1番目は歳入、2番目は歳出、3番目は基金・起債残高と書いてあるのですけれども、大綱3番目と2番目をひっくり返して質問してもよろしいですか。そのほうが、流れがいいものですから。
72 ◯委員長 はい。
73 ◯鈴木清人委員 それでは、質問させていただきます。
まず、補正予算全体について、今回は83億9,200万円ということで、この歳出歳入、基金の中で、特に、金額の大きい目立ったものだけを取り上げて、質問させていただきます。
第1点は、特別区交付金の増収について、お伺いいたします。
これは特別区財政調整交付金の増収ということでございますけれども、本区の補正額は79億2,000万円ということでございますが、東京23区全体を見て、今回は不交付団体があったのかどうかということを1つお聞きしたいと思います。
2点目は、本区の補正額の79億円について、補正後の交付額トータルではもっと大きくなりますが、交付額について、本区は、23区中、上から何番目ぐらいの順位になっているのですか。
3点目は、法人住民税の一部国税化でございます。これは本会議でもお聞きしましたけれども、本年度は、影響はないと思いますが、来年度以降の見込みについて、この影響額がわかればお答えいただきたいと思います。
74
◯財政課長 特別区交付金の関係でお答えをいたします。
まず1点目、不交付団体でございますけれども、港区でございまして、12年連続の不交付団体となってございます。基準財政収入額が基準財政需要額を上回りますので、港区については、普通交付金が交付されないという形になってございます。
それから、本区のいわゆる交付額の順位でございますけれども、これも昨年の当初算定時ですが、23区中7位となってございます。今回、ことしに入りまして再調整がありましたけれども、基本的には同じ順位だろうと考えているところでございます。ちなみに、当初算定時において交付額が多い順では、足立区、江戸川区、練馬区となってございまして、最も低いところは千代田区となってございます。
それから、法人住民税の一部国税化の影響でございますけれども、平成26年度につきましては、鈴木(清)委員の御指摘のとおり、影響はございません。平成27年度以降につきましては、平成27年度で約17億円、平成28年度以降は、平準化されまして35億円でございます。こちらは、法人の決算時期が異なりますので、平成27年度については半分程度、平成28年度以降は平準化されまして35億円と試算をしているところでございます。
以上でございます。
75 ◯鈴木清人委員 来年度以降、影響額が17億円、そして35億円となり、このように収入見込みが減っていくと思います。これは交付金が減っていくということであり、都区財政調整への影響につながると思います。また、今の23区中7位というのも、いいか悪いかわかりませんが、基本的にはまだまだ脆弱な体質ということがあらわれているのではないかと思いますので、今後とも財政のほうをしっかりやっていただきたいと思います。
次に、特別区税の増収について、お伺いいたします。
これは14億8,000万円余と書かれていますけれども、内容は、納税義務者の増加ということでございますが、何名ぐらいの増加になったのか、お聞きしたいと思います。
もう1点は、特別区税は今後順調にふえていくと思うのですけれども、どのような見通しか、お伺いいたします。
76
◯財政課長 特別区税の関係でございます。まず、納税義務者数でございますけれども、今回、増加ということで、増額補正をお願いしているところですが、平成26年度当初予算算定時と比較をいたしますと、3,939名ふえているということで、全体では25万8,762名と見込んでいるところでございます。こちらの25万8,762名は、昨年の平成25年度決算時と比較をいたしましても5,776名ふえておりますので、やはり納税義務者数の増加というのは確実に言えると考えているところでございます。
それから、特別区税の今後の見通しということでございますけれども、まず今回の平成26年度補正予算については、最終的に補正後の金額は461億8,100万円でございますが、平成27年度の当初予算では466億3,100万円と見てございますので、全体としては4.5億円ほどふえるという形になってございます。
また、今回、財政計画を策定させていただきまして、5年間の見込みをつくらせていただいているのですけれども、平成30年度には505億円と見ていますので、その時点では500億円ぐらいを超えるだろうと考えておりますので、基本的にはやはり右肩上がりに上がっていくだろうと考えているところでございます。
以上でございます。
77 ◯鈴木清人委員 今、右肩上がりということでございます。非常にいい傾向と思います。平成30年の505億円というのは、人口は何名ぐらいという想定でございますか。
78
◯財政課長 済みません、今、正確な数字を持ち合わせてはいないのですけれども、毎年3,000名程度はふえていくものと考えてございます。
79 ◯鈴木清人委員 ありがとうございました。
次に、地方消費税の増税について、お伺いいたします。
直近の累計と当初の見込みの差ということで、今回の補正額は7億8,000万円ということでございます。これも4月から消費税が上がったことによる分の見込みの差と思いますが、法人住民税の一部国税化による差し引きの影響というのは、今回はないと思いますけれども、どの程度の数の差があったのかということと、それから今後の見通しについて、お伺いいたします。
80
◯財政課長 地方消費税交付金の関係でございます。今回、増額補正をお願いしているところでございますけれども、平成26年度につきましては、いわゆる先ほどの
地方法人課税の見直しによる影響はございません。平成27年度以降に出てまいりますので、今回の影響はないということでございます。
それから、今回、平成26年度の補正予算におきましては、8%分は5カ月分の算出となってございます。これは、昨年4月から8%に上がってございますけれども、本区に入ります
地方消費税交付金としての歳入というのは時期がずれますので、平成26年度においては5カ月分という形になってございます。
また、今後でございますけれども、来年度、平成27年度につきましては、全体では
地方消費税交付金は112億円で見込んでございます。5%から8%に上がった影響分として、46億円を試算してございます。ただし、平成27年度につきましては、これは暦の関係で13カ月分が交付されてまいりますので、平準化すると平成28年度になるわけですけれども、平成28年度は12カ月分となりまして、交付額としては104億円で、影響額は43億円と見てございます。
以上でございます。
81 ◯鈴木清人委員 全体の流れからしますと、今、財政課長がおっしゃったとおり、まだまだ右肩上がりで増収していくのだろうと思います。しっかりとお願いしたいと思います。
次に、基金と起債の状況について、お伺いします。
平成26年度当初予算の編成時で、平成26年度末の見込みは326億円という差額が、平成26年度末時点で490億円とふえておりますけれども、この理由は何だと思われますか。
82
◯財政課長 基金と起債の残高の見込み差が年度末でふえた要因でございます。これは大きく2つあります。1つは、平成26年度の当初予算編成時よりも歳入がふえたということがございます。まさに今回の補正予算をお願いしてございますけれども、税収がふえたということ、それから特別区交付金がふえたということに伴いまして、基金に積み立てをさせていただいてございますので、歳入増額分が基金の増額分へと移ったことが1点ございます。
もう一つは、平成26年度予算編成時には、まだ平成25年度の決算が確定をしてございませんでしたので、平成25年度の決算が確定したことに伴いまして、その残高が出ましたため、それを反映した部分がございます。そのようにして、今回、改善したという形になってございます。
以上でございます。
83 ◯鈴木清人委員 この差し引き残高でありますけれども、今後5年間ぐらいはどのように推移されるとお考えか、お伺いします。
84
◯財政課長 5カ年の繰入金等の関係でございますけれども、今回、後期計画を策定し、さまざまな主要事業を計画して、それに当たって基金を活用することを考えてございます。5年間の繰入金でございますけれども、まず
公共施設建設基金で221億円、
学校施設改築等基金で129億円の繰り入れを考えてございます。また、
財政調整基金のほうでは126億円ということで、全体では565億円の基金を活用するということを考えてございます。
また、起債のほうにつきましては、5年間で124億円ということを見込んでございます。これによりまして、今回の後期計画におきます財政計画においては、平成31年度末で基金残高が491億円、起債残高が304億円で、その差が187億円、基金が起債を上回るという形で試算をしているところでございます。
以上でございます。
85 ◯鈴木清人委員 この基金と起債の問題というのは、将来を見越して大変に重要な問題だと思いますが、私は、しっかり基金を積んで、必要なときに柔軟に使っていくということが本来あるべき姿と思いますので、ぜひ柔軟な対応をこれからもよろしくお願い申し上げます。
続きまして、2番目の歳出について、質問をさせていただきます。
公共施設建設基金積立金についてでありますけれども、これは増額ということで、66億5,000万円と書いてあります。これは多分、マンション寄附金と思うのですけれども、この内訳をお伺いしたいと思います。
86
◯財政課長 公共施設建設基金積立金でございますけれども、66億5,100万円の補正をお願いしているところでございます。このうち、当該年度、平成26年度のマンション寄附金につきましては、4億8,000万円ございます。また、平成25年度のいわゆる積み残し分が14億900万円ございますので、計18億8,900万円がいわゆる
マンション寄附金相当分という形になってございます。
なお、寄附金対象のマンションは18件ございまして、全体で2,259戸ございます。そのうち寄附の基準に該当する戸数が1,603戸という形になってございます。こちらにつきましては、今後の施設整備等に活用させていただきたいと考えてございます。
以上でございます。
87 ◯鈴木清人委員 こちらのほうも、今、お聞きしますと、南部地区を中心にマンションがまだまだふえていくということで、それなりにまた保育園等の施設も必要と思いますけれども、今後どのぐらいまで数がふえていくのか、想定がありましたら、お聞かせください。
88
◯財政課長 マンション寄附金の関係でございますけれども、平成27年度につきましては、現時点では7件予定をされてございます。今後、寄附金という形で入ってくると予定してございますが、その後につきまして、ある程度の寄附が見込まれると考えてございます。こちらのほうにつきましても、基本的には、公共施設の整備等や老朽化に伴う改築・改修等で、
公共施設建設基金を活用させていただきたいと考えているところでございます。
以上でございます。
89 ◯鈴木清人委員 この活用について、今、公共施設の整備ということですが、そのうち、一番パーセンテージが高いものは、現在、何に使われているのでしょうか。
90
◯財政課長 正確なパーセンテージについて、今は把握してございませんけれども、比較的多いのは、やはり保育所の整備が多いと思います。また、あわせまして、付近の公園や区道の整備などに活用しているところでございます。
91 ◯鈴木清人委員 ありがとうございました。しっかりと保育園や公園整備に使っていただいて、環境をよくしていただきたいと思います。
次に、
民間建築物耐震促進事業について、お伺いします。あわせて、老朽建築物除却助成金についても、お伺いをいたします。
民間建築物耐震促進事業の減額補正の理由と今後の区の対策について、お伺いしたいと思います。民間建築物の耐震化というのは、防災上も喫緊の課題でありまして、強力に推進すべきところと思いますけれども、11億円という予算を減額したことの理由と、今後いかに推進していくのかということをお伺いしたいと思います。
92 ◯都市整備部長
民間建築物耐震促進事業は、建築物の所有者がみずから行う耐震改修に係る費用の一部を助成するもので、本年度の助成見込み額を当初予算として計上していたものです。減額の主な理由は、その中の
特定緊急輸送道路沿道建築物耐震改修助成金について、当初見込んでいた耐震改修工事のうち、設計のおくれなどの理由により、工事が来年度に繰り延べられたものについて、助成費を減額補正したものです。
今後につきましては、これらの工事は既に設計に入っておりますので、来年度には工事が実施されると考えており、来年度予算で措置をしているところでございます。首都直下型大震災が危ぶまれる中、民間建築物の耐震化の促進は喫緊の課題と認識しておりまして、国、都とともに協力して推進してまいります。
93 ◯鈴木清人委員 江東区は木造住宅密集地域が多いということから、私は、
民間建築物耐震促進事業というのは非常に大切と思っているのですけれども、資料を見てみますと、実はこのような数字になっています。これは平成18年から25年までの資料でございますけれども、木造、非木造、マンション、民間特定建築物、その他という項目があるのですが、一番多い件数は、この8年間で木造住宅に対する耐震診断というものが534件あったのです。ところが、結果的に耐震改修に至ったのは28件ということであります。これはなぜかというと、1つは、診断は無料ということですけれども、耐震改修は上限150万円までの助成というところで、なかなか改修が進まないのかと思います。
昨年のデータを見ますと、今の話のように、木造住宅に対する診断が47件で、実際に耐震工事をやったのが4件ということであります。それから、非木造住宅はゼロ、マンションは15件が診断を受けて、実際に工事をやったのが5件ということであります。平成18年からの8年間をずっと見ていますと、全体的に少しずつ減ってきているように思います。
なかなかうまく政策誘導を図れていないといいますか、改修までに至っておらず、ある意味では大変に御苦労されているという数字に思えるのです。特に、緊急輸送道路沿道建築物の耐震診断というのが57件という数字なのですが、改修工事に実際に入るのはゼロということで、引き合いは多いけれども、助成金の限度額を見ると、実際自分のお金を出して工事することは、なかなかやらないというところになってしまっているのではないかということで、大変残念だと思います。
実は、私はYKK株式会社という会社に以前勤めておりまして、民間ですと見積もりに対する受注率のような話をよくします。これは顧客から受けた見積もり依頼に対して実際に販売できたものが何%かということであります。私が現役のときは3%ぐらいでありましたけれども、この受注率という表現をしたらおかしいかもしれませんが、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進において、見積もりに対して実際に成果のあった受注率というのは、どの程度であり、来年はどのぐらい見込んでいるのか。我々では、民間の仕事をやっていると、大体、累計的に見積もりをやった数で受注の予想ができ、予想に対して、生産なり、工事なりの予定を立てていくということがよくあります。業者の仕事は一概にはそうとは言えませんけれども、一つ参考になるのではないかと思います。そのようなお考えを含め、受注率はどの程度なのか、お伺いいたします。
94 ◯都市整備部長 受注率のお尋ねですけれども、特にマンション等の耐震改修工事の場合については、耐震診断をしまして、それから設計をして工事に入るということになります。それぞれ1年ぐらいの期間がかかりますので、タイムラグがどうしても出てまいります。したがいまして、本年度の耐震診断に対してというものではなくて、全体の対象物件の総数を母数としまして、それに対して耐震改修工事助成の受け付け数という形でもって表現をしてまいりますと、本年度につきましては6%、来年度につきましては18%という見込みでございます。
以上でございます。
95 ◯鈴木清人委員 恐らく、この耐震改修工事は、これから少しずつふえていくのかと思います。
もう1点、老朽建築物除却助成金は上限50万円なのですけれども、事業概要を見ますと、平成25年度の助成件数では92件ということであります。これは古い建物を除却して、建てかえを誘導するということが目的の制度と思うのですけれども、この建てかえの実績というのは幾つぐらいあったのか、お伺いいたします。
96 ◯都市整備部長 老朽建築物除却助成の目的と申しますのは、建てかえまでを目的としているものではなくて、特に古く老朽している建物と比較をしまして、安全性を高めるということでございます。したがいまして、更地にしても、あるいは建てかえたとしても、それは申請者さんの自由になりますので、数字はとってございません。
以上でございます。
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97 ◯委員長 間もなく正午になりますが、もうしばらく委員会審査を続けたいと存じますので、御了承願います。
────────────────────────────────────
98 ◯鈴木清人委員 実はなぜこれを聞いたかというと、空き家問題というものがございますよね。今、マスコミでもよくニュースで扱っています。住んでいる方が除却するなり、建てかえることはもちろんあるのですが、空き家というものは、防犯上も防災上も非常に危険なもので、今、全国的にもこれはふえており、そのまま放置されていると思います。恐らく江東区にも幾つかあると思うのですが、問題は更地にすると税率が上がるということです。ですから、除却しないで、そのままにしておくということが一つの大きな原因と言われています。この空き家対策というものは、どのようにお考えでしょうか。
99 ◯都市整備部長 都市整備部のほうで行っております空き家対策と申しますのは、建築基準法に基づくいわゆる危険空き家、要するに建築基準法の規定を満たさないような危険な空き家に対して、是正を勧告します。そうしたものは、十数件把握してございまして、監察という形で行っているところでございます。
ただ、空き家問題につきましては、そのほかにも、鈴木(清)委員から御指摘がありましたような防犯上の問題であるとか、あるいは生活環境に与える影響など、非常に多様な面で捉えなければいけないという部分があります。そうしたものにつきましては、全庁的な対応が必要となってくると思ってございます。
先ほど税法上の問題についても御指摘がありましたけれども、私どもといたしましても、更地にしてしまうと固定資産税がふえてしまうので空き家対策が進まないということについては、非常に問題であり、頭を痛めているところではございます。
以上でございます。
100 ◯鈴木清人委員 私は少し考えていたのですけれども、助成できるかどうかわかりませんが、老朽建築物除却助成金の上限50万円で助成の申請を受けて、そして税率が上がった場合、その上がった分の金額を区のほうで地代として借り入れて、ポケットパークでも菜園でも何でもいいのですが、町会やボランティアの方に管理を任せて、なるべく空き家を除却していくというような対策、政策というのは、いかがでしょうか。
101 ◯都市整備部長 木密地域不燃化10年プロジェクトとして進めております、北砂三、四、五丁目の地区につきましては、空き地を集約させることによって、防災広場のような形にしていくことも検討しています。それはほかの区でも実例がございますので、そうした形で進めるというようなことも、手法の一つとしては考えているところでございます。ただ、これを全区的に広げるという話になってしまうと、非常に大きな話になってしまいますので、そちらにつきましては、検討課題とさせていただきたいと思います。
102 ◯鈴木清人委員 今の都市整備部長のお答えですと、ある程度、特区のような部分をつくり、人が住んでいない非常に危険な建物の場合は、区のほうで交渉、除却して、その後の活用の可能性があるということでしょうか。
103 ◯都市整備部長 木造住宅密集地域の不燃化対策としましては、危険な家屋に対する勧告というものではなくて、あくまでも不燃化対策として有効な部分を行っていくということでございます。ただ、この木造住宅密集地域の不燃化特区につきましては、条例で除却勧告もできるというような制度を設けておりますので、地域で非常に問題となっているようなところにつきましては、そうした制度の活用も考えてまいりたいと思います。ただ、今のところは、そうした必要性が出ているというようには、現時点では把握してございません。
104 ◯鈴木清人委員 ありがとうございました。質問を終わります。
────────────────────────────────────
105 ◯委員長 お諮りいたします。議事進行上の都合により、暫時休憩いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
106 ◯委員長 御異議がありませんので、暫時休憩いたします。
なお、再開は午後1時5分の予定です。
午後0時04分 休憩
────────────────────────────────────
午後1時05分 再開
107 ◯委員長 それでは、休憩前に引き続き委員会を再開いたします。
108 ◯甚野ゆずる委員 それでは、総括ということなので、補正予算の基本的な考え方を中心に、概括的に質問させていただきたいと思います。
今回、いわゆる最終補正ということでございますので、これによりまして、平成26年度の予算が最終的に確定するということで結構だと思うのですが、通常、その決算を見据えることが、当然、来年度予算につながるものと思っております。まず、そもそもなのですけれども、今回のこの最終補正の編成方針について、確認をさせていただきます。
109
◯財政課長 今回の予算の編成方針ですけれども、基本的には、最終補正となりますので、各事務事業につきまして、決算までの所要額を精査いたしまして、対象数値等を見直しいたします。現在の財政状況を踏まえまして、対応するというのが基本的な姿勢となってございます。
以上でございます。
110 ◯甚野ゆずる委員 その上で、今回の補正で、平成26年度の予算総額が1,842億円ということになっております。当初予算の総額がおよそ1,743億円でございますので、総額で98億円余、99億円近く増額となっております。これは、例えば特別区財政調整交付金の計上保留の額から見ても、さらに60億円ぐらいは増額になっているということだと思いますけれども、改めてこの要因についてお尋ねをいたします。
111
◯財政課長 特別区財政調整交付金の関係でございますけれども、今、甚野委員から御指摘がありましたように、当初38億円ほど保留をさせていただいてございます。その上で、昨年8月の当初算定の段階で、当初見込んだよりも32億円ほど多かったと。そして、なおかつ、今回の再調整によりまして10億円ほど、合計で79億円ほど多かったということでございますので、その分について、最終補正でのせさせていただいているということでございます。
以上でございます。
112 ◯甚野ゆずる委員 今の特別区財政調整交付金の増額分と、それからこの後で質問させていただきますが、
特別区民税の増額を足すと、ざっくり言えば、大体このぐらい当初予算に比べて増額予算になったということなのかと理解しています。
さて、このように当初予算より100億円近く金額がトータルでふえているわけでありますけれども、平成26年度の当初予算を編成したときの意図や、あるいは狙いといったものが最終的に達成されたのかどうか。この点についても確認させていただきます。
平成26年度の当初予算編成時の基本方針を見ると、長期計画の前期計画、それと防災都市江東の総仕上げといった位置づけであるということ。それから、当然ながら、事務事業の総点検などによって財政規律を堅持すると。あわせて、柔軟な発想によって積極的に財源確保に取り組むと、このような予算編成方針だったかと思います。財政規律の堅持というのは、もちろん達成されたと思うのですけれども、その点も含め、こうした当初予算編成時の基本方針といったものが結果として達成できたと考えていらっしゃるのかどうか、お尋ねをいたします。
113
◯財政課長 平成26年度の当初予算の編成方針は、今、甚野委員から御指摘がありましたように、長期計画前期と防災都市江東の総仕上げ、行財政改革の推進と財政規律の堅持、そして柔軟な発想による財源確保という、3点でございました。今回、この3点について、どうかということでございますけれども、例えば1つ目の長期計画前期と防災都市江東の総仕上げという点で申し上げますと、豊洲シビックセンターの整備は、一部、平成27年度にずれ込みますけれども、基本的にはほぼ終了しています。また、保育園や老人施設等の整備、それから防災に関していえば、中央防災倉庫の整備など、道路や橋梁など公共インフラの整備等を行ってございます。小中学校の増改築や改築なども行ってございますので、区民の安全・安心につながる施策ができたものと考えてございます。
それから、2点目の行財政改革の推進につきましては、引き続き定員適正化に取り組んできて、必要な改革について行ってきたという形になってございます。
また、3点目の柔軟な発想による財源確保という部分では、例えば広告事業を展開して、庁舎の2階に広告つき庁舎案内板を置かせていただきまして、歳入を確保したということ、それから区の刊行物に広告掲載等を行ったということで、ある程度、広告事業というのも、これからではありますけれども、定着しつつあるのかと思ってございます。
このように、当初考えた3点につきましては、基本的には満たされたと考えているところでございます。
114 ◯甚野ゆずる委員 特に、今のお話で言うと、先ほど質疑の中でも、民間建築物の耐震関係のお話などもございましたけれども、最終的に今年度末、あるいは今年度の決算が出たところで、防災都市江東の総仕上げというところまで言えるのかどうかというところは、まだまだそこまでは言えないのかとも思っております。もちろん今年度で終わりということではございませんし、一旦、区切りができたとしても、当然、後期計画にもつながって、さらにまた仕上げていかなければいけないということだろうと思います。この点についての認識は、もちろん共有されていると思っておりますので、特にこれ以上は質問いたしません。
最終的に、冒頭に申し上げたように、今回の補正で1,842億円の予算となったわけでありますが、もともと当初予算を編成するときに、各部からの予算要求といったものがあったと思うのですけれども、予算要求額を見てみると、あくまでもこれはトータルの話なのですが、私が見られる限りでは、一般会計で1,772億円という数字がありました。つまり、1,772億円の要求があって、ざっと30億円ほど、削ったという言い方が正しいのかどうかわかりませんが、精査をした中で1,743億円という当初予算ができたと。しかし、結果的には1,842億円の予算ができ上がっているわけで、結果論から言うと、予算要求されたものは全部できるのではないかと思ったりもするのですけれども、この辺についてはどのようにお考えになっていらっしゃるのか、お尋ねをしたいと思います。
115
◯財政課長 当初予算編成時が1,743億円で、要求時点では1,772億円で、結果として1,842億円になったので、全部できたのではないかということでございますけれども、一つには、行政サービスという視点から考えると、どの程度やるのかといった部分について、当然、議論が必要であって、それは予算的にのみ込めるかどうかということとはまた別の議論なのかと思ってございます。あくまで、どのサービスを選択するのかというのは、一つの政策判断が要るのかと思います。
もう一つ、年度の途中で生まれる行政需要というのも当然ございますので、それらに対応するため、先ほど特別区財政調整交付金の保留もそうでございますけれども、基本的には、そういったものに柔軟に対応できる財源を確保する必要がありますので、当初予算編成時の額、要求時の額、そして最終補正の額というのを、そのまま純粋に比較するというのは、少し難しいのかと思ってございます。
以上でございます。
116 ◯甚野ゆずる委員 もちろん単純比較ができる話ではないので、よくわかるのですけれども、トータルの金額だけを言うと、そういうような考え方もできるのかと。だからといって、不要不急なものを要求しているとは思いませんが、当初予算を編成するときの精査といったものがいかに大事かということが、こういう数字を見直してみても、改めて感じたものでありますので、質疑をさせていただきました。また、来週からは平成27年度の当初予算の審査をやらせていただきますので、その中で、そのあたりもしっかりチェックをさせていただきたいと思っています。
そして、結局、1,842億円になったこの総予算でありますけれども、長期計画の財政計画から見るとどうだったのかという点について、お尋ねをいたします。
1年前と言っていいのでしょうか、江東区長期計画の展開2014の時点で言いますと、平成26年度の一般会計の財政収支見込みは1,794億円という数字でございました。これと比べても、およそ50億円上振れて、もちろん歳入が非常にふえたということなのだろうと思っていますけれども、その長期計画の財政計画といった点からどのようにごらんになっているのか、お尋ねをいたします。
117
◯財政課長 1つは、当然でございますけれども、財政計画策定の際には、余り楽観視はしないで、多少厳し目に見るということでございます。決算のときにもそうですし、今回の最終補正のときもそうですけれども、実際にふたをあけてみると、ある程度改善しているのは、最初に厳し目に見ているという点が1つあるかと思います。
あと、実態としては、午前中にも申し上げましたけれども、
特別区民税、それから特別区交付金が、景気の影響によって好転していることが非常に数字にあらわれていると思ってございます。私どもとしましては、特別区交付金について言えば、普通交付金で500億円と見ていました。そのうち38億円を財源保留にしていたわけですけれども、結果としては、その38億円以上にプラスであったわけで、ほぼ79億円の補正をさせていただきますが、そういった意味では、見込んだ以上に景気はよくなっていると判断できるのではないかと思ってございます。甚野委員の御指摘のとおり、財政計画の策定時と今回と差異があるのは当然なのですけれども、それは、余り楽観視した形では計画を組まないというのが1つ。それから、実態としては、思ったより景気がよくなったということは言えるかと思います。
以上でございます。
118 ◯甚野ゆずる委員 思った以上に景気がよくなったということでありますけれども、そこの部分が、どうも個人的な感覚というか、日ごろの肌感覚と少し合わないところでして、確かに数字上はそのように出てきているのですが、その点について、引き続き、今度は
特別区民税について見ながら、質疑を続けたいと思います。
歳入のほうで、
特別区民税を見ますと、これは当初予算と比べますと14億円余増額になっています。現年度分だけで見ると15億2,000万円ほど増額ということであります。これも、既にここまでの質疑の中で、あるいは御説明の中でも、納税義務者数の見込み以上の増加、さらには雇用環境というか、所得環境の改善といったことが言われていますけれども、この
特別区民税の増加、14億円あるいは15億円といった数字については、どのように分析していらっしゃるのか、お尋ねをいたします。
119
◯財政課長 特別区民税の増額が約15億円でございますけれども、この内訳で申し上げますと、いわゆる所得環境の変化によりまして、プラス約8億円と見てございます。それから、納税義務者数の増でプラス約7億円と見込んでございますので、所得環境の変化と納税義務者数の影響はほぼ半々ぐらいなのかと思ってございます。そういった意味では、午前中にも申し上げましたけれども、1人当たりの納税額はふえているということがそういった部分に反映されているのではないかと考えているところでございます。
以上でございます。
120 ◯甚野ゆずる委員 大体、半々ぐらいの要因でふえているというお答えでありました。確かにマスメディアの報道などを見ても、雇用環境、あるいは所得環境といったものが、一定、向上しているというような報道が多いと思うのです。きのう、厚生労働省が賃金構造基本統計調査結果の概況を出しています。けさの報道などを見ても、例えば18年ぶりの上昇率などというような数字が出ています。そのように書かれると、「あ、そうなのか」と思うのですけれども、よくよくこの統計調査の数字を見ると、確かに今回は上がりましたが、その前は下がっていたりしています。ざっくり見ると、平成24年度から25年度にかけては、マインドを含めて上がったという感じがしますが、平成25年度から26年度にかけて、さらに上がったというようなことは、肌感覚もそうなのですけれども、各種の統計を見ても、そういった数字は出ていないように見えます。
今、申し上げた賃金構造基本統計調査もそうですし、それから手元で、内閣府がやっている消費動向調査、あるいは経済産業省がやっている商業動態統計といったものを見てみたところ、もちろん詳細な分析を行ったわけではないので、はっきりしたことは申し上げられないのですが、冒頭に申し上げたように、平成26年度に関して言うと、マインド、消費者の意識、あるいは数字といったものがそれほど一直線で上がっているようには思えないのですけれども、この点については、財政当局としてどのように感じていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。
121
◯財政課長 前提として、景気がよくなっている、経済状況がよくなっているというのは、恐らく御理解いただけるかと思うのですけれども、一番影響があったのは、消費税率が上がった前後で、上がる前には、当然、駆け込み需要があって、消費が非常にふえたという部分があり、逆に上がった後では、消費が非常に減ったという部分がありますので、そういった意味では、必ずしも一直線ではなくて、多少のずれはあるのかと思ってございます。
それから、一昨日、実質GDPは3四半期ぶりに上がったという報道がありましたけれども、それは消費税増税があったからこそ、ある意味なかなか上がらなかったという部分もあるかと思いますので、その影響を脱却した後で、またこれから上がってくることを期待できるのかと思ってございます。
甚野委員から、いろいろ根拠となるデータをお示しいただきましたけれども、例えば
有効求人倍率にしても、それから実質GDPにしても、株価にしても、いろいろな指標のあり方はあるかと思うのです。ただ、そういったものは、消費税増税の影響など、いろいろ勘案されて反映されるのでしょうけれども、本区の財政にとって、どういう歳入状況になっているのか、今後どのように捉えていくのか、予算をどう組むのかといった部分が非常に重要かと思ってございますので、総合的に指標を勘案しながら、今後も対応していきたいと思ってございます。
以上でございます。
122 ◯甚野ゆずる委員 今、財政課長が最後にまとめていただいたとおりでございまして、ここは分析をする場ではないので、まさに江東区の財政がどうかということがポイントであります。例えばほかの歳入を見ても、今回、
地方消費税交付金なども増額補正をされています。当然、消費税増税については見込んだ上で、当初予算を組まれていらっしゃると思うのですけれども、さらにそれよりも、実際の
地方消費税交付金が多かったということなので、これもそれだけを捉えれば、消費がふえていると言えなくもないので、そのあたりをどのように見ていくのかということは非常に大事かと考えています。
ただ、先ほど所得環境の改善ということで、これは恐らく1人当たりの納税額といったところから数字を出されているのだろうと思うのですけれども、全体の数字と一人一人の実感というのは異なるケースがあると思うのです。トータルで出して、それを割り返したときの数字と、それはあくまでも平均値でありますので、一人一人の環境がどうかというのは、一直線にはつながらないと思います。そのあたりも含めて、区民の生活というのでしょうか、暮らし向きといったものについては、財政当局だけではなくて、関係各課全てで、もちろん我々議会もそうですけれども、きのうの区長の御答弁にもありましたが、区民の声をしっかりみんなで聞いていく、あるいはその実感を把握していくことが大事であると、このような数字を一つ一つ見ていきながら思いましたので、つけ加えさせていただきます。
続いて、歳出について、お尋ねをいたします。
こちらも総括でございますので、全般についてお話をさせていただきます。冒頭の最終補正の編成方針にもあったとおり、決算を見据えてということでありますが、例年どおり、減額補正をされている事業がほとんどでございます。もちろん積立金の積み増しといったものは別ですけれども、通常の施策というのでしょうか、事業に関しては、減額補正をされている事業がほとんどだと思います。
いわゆる実績減であると思うのですけれども、実績減として補正ということは、決算を見据えればそういうことなのだろうと思うのですが、当初予算と比較して実績減となったことについて、なぜそうなったのかということは、当然ながら、一つ一つの事業について分析が必要なのだろうと考えます。そのあたりについて、実際にはどのようにそうした分析を行っていらっしゃるのか。この点について、お尋ねをいたします。
123
◯財政課長 基本的には、今までの事業の進捗率など、そういったものを見ながら、当然、減額をしていくわけですけれども、例えば当初見込んだ対象数値よりも非常に大きく減額をするなど、先ほどもありましたけれども、景気がある程度よくなって、経済状況がよくなったことによって、数値も変わるといった部分もありますので、そういった意味では、事業の進捗率を見ながら、それを反映していくというのが今回の補正予算の主な特徴となってございます。
ただ、先ほども申し上げましたように、例えば私立保育所の整備などといった部分については、新たに増額し、また基金については、積み立てをさせていただく。それから、生活困窮者の自立支援等々については、レイアウト変更ですけれども、そういった予算についても新たに計上させていただくなど、ある意味では、この時点で必要な事業についてはきちんと手当てをしていくということでございますので、基本的には、実績減に伴う減額をしながらも、必要な部分については手当てをし、なおかつ基金の積み立ても確実に行っていくといった形となってございます。
以上でございます。
124 ◯甚野ゆずる委員 事業の進捗で実績減というのはわかるのですけれども、一番懸念をしなければいけないと思っているのは、これは一つ一つ事業を見ていかないといけないので、ここではやりませんが、なぜ当初見込んだ事業がそこまでいかなかったのかということについてです。もちろん見込み違いや、あるいはニーズを読み違えたということもあると思いますけれども、本当ならここまでするべき事業が半分しかできなかったといった場合には、告知が少なかったのかもしれませんし、あるいはその施策の使い勝手ということも考えなければいけなかったのかもしれません。そうした一つ一つの分析を、当然、行っていらっしゃると思うのですけれども、そうしたことを改めてしっかりやっていただかないといけないと、毎年この最終補正を見させていただくと感じるものですから、その点について、お話をさせていただきました。
そういった中で、今、御答弁にもございましたとおり、私立保育所の整備事業や、あるいは衛生費のほうですけれども、母子保健の充実に関する事業など、若干、増額補正をされている事業もございます。こうした子育てに関連する施策に関しては、非常に力を入れてきているのは、こうした最終補正を見ても、感じることができるわけであります。
しかしながら、その一方で、長期計画上の指標といったものを見てみますと、1つだけ取り上げますけれども、子育てがしやすいと思う保護者の割合という指標がございます。これは、私は以前にも取り上げたことがあるのですけれども、平成24年度の数字が53.0%、その後の区民アンケート調査の数字から拾っていくと、平成25年度が52.4%、平成26年度、最新の区民アンケート調査から割り返すと56.3%、これは私が持っている数字なので、違っていたらそこも御指摘いただきたいのですが、いずれにしても、これは平成26年度で75%という目標で走っていたと思うのですけれども、このアンケート調査だけから見れば、恐らくそこまでは到達できてないのかと思われます。つまり予算をこれだけしっかり手当てしながら、なかなかこうした数字が上がってこない。この点については、どのようにお考えになっていらっしゃるのか、お尋ねをいたします。
125 ◯こども未来部長 それでは、長期計画のアンケートに伴う御質問でございますけれども、私のほうからお答えをさせていただきます。
今、甚野委員から御指摘のとおり、平成24年度は53.0%、平成25年度が52.4%、平成26年度が56.3%と、若干ながら数値は上がってきてはございますけれども、この数値の捉え方につきましては、聞き方、あるいは対象者、それから国の施策というものにも大分影響されると見ております。例えば、この企画課のほうでとっている長期計画のアンケートの対象者につきましては、中学生まで入っております。ちなみに、私どもは、今回、江東区こども・子育て支援事業計画を策定するに当たり、アンケート調査を行ったのですけれども、こちらのほうは小学生以下の御家庭ということでとりましたら、同様の質問で63%という数字が出てきております。
したがいまして、例えば平成24年度、平成25年度で申しますと、子ども手当てになったり児童手当になったりと、こういった国の施策にも大分影響されますし、また、例えば他区のお子さんが江東区に転入してきた場合に、保育園に入れないだけで、もうそこのところが伸び悩むと、我々としてはこのような分析をしているところでございます。
ただ、この数字の動きが少ないということは、我々は、反省しなければいけない点だと考えておりますけれども、昨年の外部評価委員会の委員とのやりとりの中でも、1つは、この目標の75%が高過ぎるという御指摘もいただきました。また、事業を紹介いたしますと、それだけやっているのであれば、PRをもっとやったほうがいいのではないかという御指摘もいただいていますので、今後、私どもといたしましては、一つの指標ですので、その指標を上げるためにやるわけではありませんが、十分に精力的にやってきているので、今後、その辺のPR等にも力を注いでいきたいと考えてございます。
以上でございます。
126 ◯甚野ゆずる委員 先ほど申し上げたように、この一つのアンケート結果だけでどうのこうの言えないことは当然でございます。しかも、今、こども未来部長からお話があったように、改めてとり直したアンケートでは、60%を超えるような数字も出ているということでございます。ただ、では何%ならいいのかという話ではありません。もちろん7割、8割、9割の方がいいと思っていただければ一番いいわけで、それに向かって、日々、施策を積み重ねていただいていると思うのですけれども、さまざまな形で、先ほどの区民の声ではないのですが、アンケートの結果なども踏まえて、この数字といいますか、本当に子育てしやすいというように思っていただける方がふえていくように頑張っていかなければいけないと改めて思わせていただきました。
最後に、基金と起債について、お尋ねをいたします。
これも、既に、質疑が再三行われておりますので、同じようなことはお尋ねをいたしませんけれども、今年度末の残高の見込み額というのが、積立基金が786億円、起債が296億円ということになっております。こちらの長期計画の財政計画は、先ほど後期計画の数字なども出ておりましたので、この点については省略をいたしますが、この490億円近い基金と起債の差をもって、これから後期計画に入っていくわけであります。ただ、後期計画の中には、特に南部地域の公共施設、学校も含めた公共施設の整備費は入っていないと認識していますが、この数値をもって、まだこれから改めて数字になるものに耐えられるのかといいますか、それらを賄えると思っていらっしゃるのかどうか。この点について、お尋ねをいたします。
127
◯財政課長 基金と起債残高でございますけれども、確かに甚野委員がおっしゃるように、今回の最終補正においては、ある程度、当初予算で編成した時点よりも改善したということになってございます。これは景気の影響等々によりまして改善しているところでございます。
今回、後期5カ年の財政計画をつくらせていただいて、その残高等もお示しさせていただいたところでございます。ただし、甚野委員から御指摘がありましたとおり、まだ南部地域の公共施設がはっきりとわからない段階でつくった計画となってございますので、当然、それらについては反映していないということになってございます。ですので、新たな学校の整備や、ほかの公共施設等を整備するような場合には、当然、基金を使うこともありますし、起債する必要もございます。そういう意味では、現在、ある程度、基金残高が起債を上回るという、後期5カ年の計画になっていますけれども、当然、新たな施設整備が出てくれば、それに残高を使うことになり、その差は縮まっていくだろうと思ってございますので、的確な財政運営を行っていきたいと思ってございます。
以上でございます。
128 ◯甚野ゆずる委員 なるべく早い段階で、そうした数字も反映した形の財政計画をお見せいただきたいと思っています。
以上で質問を終わります。
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129 ◯委員長 以上で、総括質疑を終わります。
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◎歳 入(一括審査)
第1款特別区税~第21款特別区債
130 ◯委員長 次に、歳入各款の審査に入ります。
審査は、歳入各款を一括して行いますので、順次、理事者から説明願います。
131 ◯政策経営部長 それでは、予算説明書の8ページをお開き願います。
第1款特別区税の補正額は14億8,925万7,000円の増であります。税目ごとの補正内容につきましては、後ほど担当課長より説明いたさせます。
20ページをお開き願います。
第3款特別区交付金の補正額は79億2,022万4,000円、16.6%の増であります。これは、既計上額と
交付見込み額との差額を計上するものであります。
22ページをお開き願います。
第4款利子割交付金から32ページの第9款自動車取得税交付金の補正額は、それぞれ都の
交付見込み額から推計したものであります。
38ページをお開き願います。
第12款分担金及び負担金の補正額は1億3,196万3,000円の減で、公害健康被害補償費負担金が実績により減となったことが主な要因であります。
40ページをお開き願います。
第13款使用料及び手数料の補正額は4,059万5,000円の減で、幼稚園保育料が減となったことが主な要因であります。
44ページをお開き願います。
第14
款国庫支出金の補正額は20億7,642万1,000円の減で、
生活保護費負担金が減となったことが主な要因であります。
52ページをお開き願います。
第15款都支出金の補正額は4億1,154万円の減で、緊急輸送道路沿道建築物等耐震化促進事業補助金が減となったことが主な要因であります。
64ページをお開き願います。
第16款財産収入の補正額は7,349万5,000円の増で、土地売払収入が皆増となったことが主な要因であります。
68ページをお開き願います。
第17款寄付金の補正額は4億9,957万円の増で、
マンション建設に係る寄附金が増となったことが主な要因であります。
70ページをお開き願います。
第18款繰入金の補正額は9億5,001万2,000円の減で、減債基金繰入金が10億円の減となったことが主な要因であります。
74ページをお開き願います。
第20款諸収入の補正額は1億3,818万9,000円の減で、下水道整備費収入が減となったことが主な要因であります。
88ページをお開き願います。
第21款特別区債の補正額は1億2,700万円の増で、豊洲シビックセンター整備事業債が増となったことが主な要因であります。
以上で歳入の説明を終わります。
132 ◯課税課長 私からは、第1款特別区税について、御説明いたします。
恐れ入りますが、8ページにお戻り願います。
特別区税の補正額は14億8,925万円余、3.3%の増でございます。以下、税目ごとに御説明いたします。
第1項
特別区民税の補正額は14億2,194万円、3.5%の増でございます。これは、滞納繰越分が収入未済額の圧縮により8,431万円余の減になるものの、現年度分において、当初見込みに比べ、納税義務者数及び所得が伸びたことにより、15億2,218万円余の増になることによるものでございます。
10ページをお開き願います。
第2項軽自動車税の補正額は27万円余、0.2%の減でございます。これは、登録台数が当初見込みを下回ったことなどによるものでございます。
12ページをお開き願います。
第3項特別区たばこ税の補正額は6,354万円余、1.6%の増でございます。これは、たばこの売り渡し本数が当初見込みを上回ることによるものでございます。
14ページをお開き願います。
第4項入湯税の補正額は404万円余、5.5%の増でございます。これは、入湯者数が当初見込みを上回ることによるものでございます。
以上で、第1款の説明を終わります。
133 ◯委員長 歳入各款は質疑通告がございませんので、以上で歳入各款の審査を終了いたします。
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◎歳 出
第2款総務費~第5
款産業経済費(一括審査)
134 ◯委員長 次に、歳出各款の審査に入ります。
まず、第2款総務費から第5
款産業経済費までを一括して審査いたしますので、順次、理事者から説明願います。
135 ◯政策経営部長 それでは、政策経営部関係の補正予算について、主なもののみ御説明申し上げます。
予算説明書の96ページをお開き願います。
第8目企画調整費の補正額は6,528万3,000円、11.8%を減額するものであります。これは、事業1、電子自治体構築事業においてプリンター購入経費などの実績による減額でございます。
以上で、政策経営部関係の説明を終わります。
136 ◯総務部長 恐れ入りますが、予算説明書の92ページをお開き願います。
第2款総務費の補正額は109億5,907万9,000円の増額で、補正前に比べ39.9%の増であります。このうち、私からは総務部所管の主なものについて御説明申し上げます。
第1項総務管理費、第1目一般管理費の補正額は117億8,015万円余、補正前に比べ172.1%の増であります。これは、右説明欄、最下段の
財政調整基金及び減債基金積立金の増が主な要因であります。
94ページをお開き願います。
第2目職員研修厚生費の補正額は778万円余、2.0%の増であります。右説明欄、事業5、人事事務は、臨時職員雇用に要する経費の増によるものであります。
第7目財産管理費の補正額はマイナス2億7,119万円余、42.1%の減であります。右説明欄、事業4、土地開発公社用地取得資金貸付金は、土地開発公社の土地買収実績の減に伴う貸付金不用額であります。
96ページをお開き願います。
第10目防災対策費の補正額はマイナス2,484万円余、4.8%の減であります。右説明欄、中段、事業2、江東区中央防災倉庫整備事業は、工事契約差金による残であり、事業7、防災基金積立金は、積立金の増によるものであります。
以上で、総務部所管の説明を終わります。
137 ◯地域振興部長 私からは、第2款総務費のうち地域振興部所管のものと、第5
款産業経済費について、御説明申し上げます。
予算説明書の106ページをお開き願います。
第5項統計調査費は、補正額3,980万3,000円、30.9%の減であります。これは、第2目基幹統計費における各種統計調査の実績による減が主なものであります。
108ページをお開き願います。
第6項地域振興費は、補正額2億5,079万4,000円、4.3%の減であります。
第4目地域振興施設費の補正額は1億4,939万4,000円の減で、これは、右説明欄、中段、地域文化施設、スポーツ施設などの管理運営に係る業務委託料、人件費補助金の実績による減が主なものであります。
第5目地域振興施設建設費の補正額は3,161万1,000円の減で、これは、右説明欄、下段、地区集会所、森下文化センターなどの改修工事に係る設計委託料等の実績による減が主なものであります。
次に、産業経済費について御説明申し上げます。
138ページをお開き願います。
第5
款産業経済費は3億9,552万6,000円、23.0%の減で、うち第2目商工振興費は3億5,346万2,000円、34.2%の減であります。これは、右説明欄、中段、事業5、
中小企業融資事業における信用保証料補助金並びに利子補助金の実績による減及び事業9、産学公連携事業、事業10、新製品・新技術開発支援事業、右説明欄、下段、事業2、商店街イベント補助事業の実績による減が主なものであります。
以上で、地域振興部関係の説明を終わります。
138 ◯区民部長 私からは、第2款総務費のうち区民部所管のものについて、御説明申し上げます。
恐れ入りますが、94ページをお開き願います。
第1項総務管理費、第6目庁舎管理費のうち総合区民センター維持管理事業は、工事請負費の実績により補正額127万5,000円、0.9%の減であります。
96ページをお開き願います。
第11目出張所費は、工事請負費の実績により補正額104万7,000円、1.7%の減であります。
98ページをお開き願います。
第12目庁舎等施設建設費のうち豊洲シビックセンター整備事業は、補正額1,210万円、0.2%の減、砂町出張所改修事業は、補正額370万5,000円、31.8%の減であり、ともに工事請負費等の実績によるものであります。
100ページをお開き願います。
第2項徴税費は、納・課税関係事務等経費の実績により補正額5,492万9,000円、4.5%の減であります。
以上で、区民部関係の説明を終わります。
139 ◯福祉部長 私からは、民生費のうち福祉部関係の補正予算について、御説明申し上げます。
112ページをお開き願います。
第3款民生費の補正額は12億3,506万1,000円、1.6%の減、第1項社会福祉費は4億9,299万3,000円、3.0%の減であります。第1目社会福祉総務費は6,643万4,000円、2.1%の減であります。
第2目心身障害者福祉費は3,945万8,000円、1.5%の減で、115ページ上段の事業2、障害者特定相談支援事業所サポート事業を新規に実施する経費が増となったものの、心身障害者福祉事業の実績により差し引き減となったものでございます。
第3目障害者自立支援等給付費、第4目障害者自立支援医療費等給付費及び第5目障害者地域生活支援事業費の増は、障害者に対する給付件数等の増が主な要因であります。
116ページをお開き願います。
第7目社会福祉施設費は4,896万2,000円、2.7%の減で、これは、各施設の実績により減となったものであります。
118ページをお開き願います。
第2項高齢者福祉費は2億3,433万円、5.3%の減で、第1目高齢者福祉総務費は2億1,576万8,000円、9.9%の減、これは、右説明欄、上段、事業9、特別養護老人ホーム等((仮称)故郷の家・東京)整備事業において、今年度の出来高が発生しなくなったことによる減でございます。
120ページをお開き願います。
第3目高齢者福祉施設費は1,483万2,000円、1.5%の減で、高齢者福祉施設の契約差金などが主な要因であります。
以上で、福祉部所管の説明を終わります。
140 ◯生活支援部長 私からは、民生費のうち生活支援部に関する補正予算について、御説明を申し上げます。
恐れ入ります、112ページにお戻り願います。
第1目社会福祉総務費、右説明欄、中段にございます事業4、保険者支援分国民健康保険基盤安定繰出金は、国民健康保険の財政基盤の強化を図るため、
国民健康保険会計に繰り入れる経費で、軽減対象者の増により増額するものであります。
事業12、
生活困窮者自立相談等支援事業は、本年4月に施行する生活困窮者自立支援法に伴い、新規事業を立ち上げるための経費として、生活保護の相談とあわせ、生活困窮者に対する相談を一体的に行う生活支援相談窓口の準備に要する経費を計上するものであります。
少し飛びまして、128ページをお開き願います。
第4項生活保護費は5億6,222万8,000円、2.7%の減であります。
第2目扶助費、右説明欄、中段にございます事業1、生活保護事業は、現在も保護受給世帯の増加傾向は続いておりますが、一時期のような急激な伸びがないことから、支給実績見込みを踏まえ、補正減をするものであります。
以上で、生活支援部に関する説明を終わります。
141 ◯こども未来部長 こども未来部所管の主な補正予算について、御説明申し上げます。
予算説明書の122ページをお願いします。
第3項児童福祉費、第2目児童福祉扶助費の補正額は4,666万5,000円、0.5%の増であります。右説明欄、事業1、児童育成手当支給事業及び事業2、児童扶養手当支給事業は、手当支給額の見込みによる減です。事業3、児童手当支給事業は、手当支給額の見込みによる増であります。
124ページをお願いします。
第5目保育費の補正額は3億3,322万5,000円、2.1%の増であります。右説明欄、事業3、私立保育所扶助事業は、入所者の事業見込みによる減、事業8、
私立保育所整備事業は、東京都の補助要綱改正による補助対象経費の増及び江東湾岸サテライトスマートナーサリースクールの整備による増、事業12、認証保育所運営費等補助事業は、入所者の実績見込みによる減であります。
126ページをお願いします。
第6目児童福祉施設建設費の補正額は4,434万7,000円、5.0%の減であります。右説明欄、事業1、森下保育園改築事業は、工事費等の契約差金及び工事不調等による減などが主なものでございます。
以上で、こども未来部に関する説明を終わります。
142 ◯健康部長 第4款衛生費について、御説明いたします。
予算説明書の130ページをお開き願います。
衛生費の補正額は2億7,605万7,000円の減額で、補正前に比較して1.9%の減であります。以下、健康部所管の主なものについて、御説明いたします。
第1項衛生管理費は1億1,358万2,000円、3.3%の減であります。これは、第3目公害保健被害補償費の事業2、
公害健康被害補償給付事業において、給付件数の減少に伴う障害補償費と補償給付費の減が主な要因です。
134ページをお開き願います。
第3項公衆衛生費は1億1,380万円、3.0%の減であります。これは、第2目成人保健費の右説明欄、事業6、大腸がん検診事業において、実績による増があるものの、事業1、健康診査事業から事業4、肺がん検診事業及び事業8、眼科検診事業、事業9、子宮頸がん予防ワクチン接種事業、事業11、歯周疾患検診事業の7事業の実績減等が主な要因であります。
以上で、健康部が所管いたします第4款衛生費の説明を終わります。
143 ◯環境清掃部長 私からは、衛生費のうち環境清掃部所管の補正予算について、御説明いたします。
132ページをお開き願います。
第2項環境衛生費、第2目環境対策費の補正額は1,451万8,000円、3.6%の減となっております。
右説明欄、中段、事業1、地球温暖化防止設備導入助成事業は、助成金の実績見込みにより減額補正をするものであります。
136ページをお開き願います。
第4項清掃費の補正額は3,415万7,000円、0.5%の減であります。
第2目ごみ収集費の補正額は3,147万8,000円、1.9%の減となっております。
右説明欄、中段、事業3、ごみ収集運搬事業は、収集運搬車雇い上げなどの契約実績による残を減額するものが主なものであります。
第3目リサイクル推進費の補正額は6,301万2,000円、4.2%の増となっております。
右説明欄、下段、事業6、エコ・リサイクル基金積立金の増は、分別回収資源売り払い等、1億108万4,000円の収入増によるものであります。
以上、環境清掃部所管の補正予算の説明を終わります。
144 ◯職員課長 職員の人件費の補正につきましては、各款にわたりますので、私から一括して御説明申し上げます。
恐れ入りますが、180ページをお開き願います。
人件費の補正総額は、特別職及び一般職の合計で13億9,088万8,000円の減額、率にいたしまして5.1%の減であります。
上段1、特別職の欄をごらんください。特別職の人件費は27万9,000円の減額となっております。
下段の一般職の人件費は13億9,060万9,000円の減額、率にして5.3%の減でございます。これは、昨年10月の給与勧告を反映させたものの、職員数で当初予算人員に比べ一般職で54人、再任用短時間職員で7人、合計61人の減となったことによるものでございます。
なお、職員手当の内訳につきましては、次の182ページに掲載してございますので、御参照ください。
以上、人件費の説明とさせていただきます。
145 ◯委員長 第2款から第5款までを一括して質疑を行います。
通告者は3名です。
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146 ◯赤羽目民雄委員 私から、大きく2点について、伺います。
1点目は、高齢者福祉事業費の高齢者緊急通報システム設置事業について、伺います。
高齢者緊急通報システム設置事業は、今回の補正予算で600万円の減額補正となっています。この事業の現在の利用者は730人と昨年より50人ほど減少しています。これは昨年から減ったのではなくて、この10年間で約半数にまで減り続けています。一方で、誰にもみとられずに亡くなる痛ましい孤独死はふえ続けているのが現状です。私たちは、繰り返し、高齢者の生活支援、孤独死対策として、この慢性疾患があり常時見守りが必要な高齢者という厳しい設置要件の緩和、それから利用者の負担を軽減し、設置促進を図るよう求めてきました。
そこで、江東区高齢者保健福祉計画においては、見守り事業の主要施策として位置づけられているこの緊急通報システムの設置が進んでいないこと、逆に、見守りを充実して、孤独死を減らそうという施策なのに、孤独死がふえている状況をどのように受けとめていますか。それと、今後の施策の展開について、区の展望をお聞かせください。
147 ◯高齢者支援課長 まず、緊急通報システムの推移について、お答えいたします。
緊急通報システムについては、赤羽目委員の御指摘のとおりでございます。その理由としまして、いわゆる民間での見守りサービスのラインナップがそろってきたこと、それから特に消防庁型と言われる緊急通報システムにおいて、鍵を預かる協力員が必要なのですが、その協力員の確保ができないといった声を聞いているところが主な要因と考えてございます。
次に、見守り全体の施策の今後の展開ということでございますけれども、平成28年4月に介護保険制度の改正に伴って、要支援者の訪問介護や通所介護を、新体系である新しい総合事業というものに移行してまいります。その新しい総合事業の中のメニューの一つとして、その他生活支援サービスということで、見守りも位置づけられておりまして、ボランティアやNPO等による見守りというものも充実させていくということになってございます。
そうした平成28年4月の移行を踏まえて、平成27年度については、見守り施策全般の整理というものをしていきたいと思ってございます。具体的には、既存の見守り施策の対象者の整理、それから現在進めております地域見守り支援の拡充について、そして先ほど申し上げた新しい総合事業の中で位置づける見守り、こうしたものを整理して、孤独死の防止に努めていきたいと考えてございます。
以上です。
148 ◯赤羽目民雄委員 見守り事業全般についての考えはわかりましたけれども、この緊急通報システムの改善については、先ほど申し上げたとおり、厳しい設置要件を緩和して、進めてほしいということを繰り返し求めてきました。これについても、区は、孤独死の実態、他区の動向を研究し、こうした研究費も加えて、具体的に検討していくという答弁をされてきましたけれども、緊急通報システムの今後の設置促進についての見解を伺いたいと思います。
149 ◯高齢者支援課長 緊急通報システムの対象者の見直しについての検討状況でございますけれども、そもそも緊急通報システムにつきましては、慢性疾患などがあって、常時注意を要する方ということで、急な発作等で電話では救急車を呼べない方を対象とした事業でございます。そうした趣旨に基づいて、緊急通報システムの対象のあり方については検討している状況でございまして、先ほど申し上げた平成28年4月の新しい制度への移行を含めて、この緊急通報システムについても検討している状況でございます。
150 ◯赤羽目民雄委員 孤独死が減るどころか、ふえているのですよ。これは本当に補正でマイナスではなくて、プラスして、もっと設置を進めていただきたいと思います。予算措置をしなくても、この設置要件を見直すだけでも対象が広がるわけです。これをぜひやっていただきたいと思うのです。今の答弁では、平成28年度実施ですから、来年度については、設置は進まないということです。この孤独死という痛ましい事件がふえてしまう危険が高まると言わざるを得ません。区は、孤独死ゼロを目指すという答弁をしてきたのですけれども、そうした区の姿勢にもこれは逆行するものだと思うのです。
今、緊急通報システムの設置については、今年度から品川区で、来年度からは目黒区で、この身体的要件を緩和して、設置を促進する自治体が広がっています。江東区としても、緊急時の常時見守りが必要な方ということで、少なくとも慢性疾患という身体的要件を緩和して、それから利用者負担を軽減して、ぜひ、設置促進を具体的に進めていただきたいと思います。この具体策について、前向きな答弁をいただきたいと思いますけれども、いかがですか。
151 ◯高齢者支援課長 緊急通報システムについての再度の御質問でございますけれども、先ほど申し上げたとおり、緊急通報システムは、常時注意を要する方で、電話等では救急車を呼べない方を対象に設置を進めてございます。それ以外の方につきましては、例えば声かけの訪問や電話訪問、そして私どもが注力してございます地域で見守る体制ということでの地域での見守り、そうした総合的な見守り体制の中で、孤独死ゼロを目指していきたいと考えてございます。
152 ◯赤羽目民雄委員 地域での見守りも大事ですけれども、区としてできる孤独死対策については、積極的に前に進めていただきたいと改めて強く要望して、2点目の質問に移りたいと思います。
2点目は、商店街振興について伺いたいと思いますけれども、御案内のとおり、この間の長引く景気の低迷、それから大型店の出店、さらに昨年4月の消費税増税によりまして、売り上げは減少が続き、電気代、原材料の値上がりで、区内の商店街は一段と厳しさを増しています。この厳しい状況に耐え切れずに、商売をやめてシャッターをおろしてしまった店が住宅になって、商店街の連続性が失われ、活気がなくなってしまった商店街もあると伺っています。それから、商店主の高齢化もあって、元気がなくなっています。
今回の補正予算でも、商店街イベント補助事業は900万円の減額補正となっていますけれども、これは、区内商店街が、独自に集客イベントなどができなくなっていることが反映されているのではないかと思うのです。そこで、今現在54ある商店街のうち、独自に集客イベントを行っている商店街はどのくらいあるのか、お答えください。
153 ◯経済課長 全商店街のうちの約半分の商店街が独自のイベント事業を行っていると認識しております。
154 ◯赤羽目民雄委員 54もある商店街のうちの半分が独自のイベントを行っていて、あとはもうそれができていないと。そうしたできない商店街については、個店の支援と団体支援というように多角的な支援をして、町に元気を取り戻す施策を拡充していただきたいと思います。そこで、団体を支援する施策として、この間、私たちが求めてきましたけれども、フランチャイズが商店街に出店した際に、商店会に加入しないということが問題になっています。そして、商店街が何かイベントをやろうとしたときに力をかしてくれないということで、そうした商店街の連携に影を落とすことになっているのですけれども、こうしたことに対して、フランチャイズの本店に加入を促すように、区が率先して申し入れるべきと思います。
それから、緊急対策としては、商店街の装飾灯の電気代を全額補助していただきたいと思います。商店街はまだまだ本当に大変な状況に置かれていますので、こうした具体的支援策を前に進めて、支援策を充実していただきたいと思いますが、見解を伺います。
155 ◯経済課長 まず、チェーン店が商店会に加入しないという問題ですけれども、商店会の加入というのは任意でございますので、行政は指導していくというような立場ではございません。しかしながら、例えば区内の商品券等を取り扱うためには、商店会に入らないと取扱店になりませんので、そういうところからチェーン店のほうには働きかけをしているところでございます。
それと、装飾灯の部分ですけれども、こちらは、やはり商店街が管理しているものですので、一定の負担は必要だと考えています。そのため、今、LED化を積極的に進めております。LED化によって電気代が大体5割以上節約できるということで、そういったことを推進することによって、商店街の負担を軽減していきたいと考えているところでございます。
156 ◯赤羽目民雄委員 商店街の支援については、電気代もLEDに変えれば安くなるということでしたけれども、その分、区の負担も減るわけですから、ここは思い切って区が全額補助して、今の大変な状況に応じて、支援策を拡充していただきたいと思います。
それから、チェーン店の出店については、商品券により促しているということでしたけれども、それでもフランチャイズはこうした会社の取り決めがあって、なかなか商店会に加入することをためらっているところもあります。こうしたところにきちんと区が対応していただきたいと求めて、私の質問を終わります。
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157 ◯白岩忠夫委員 それでは私から、商工業振興及び中小企業融資等に要する経費について、質問いたします。
まず第1に、産業経済費のうち、経営力、競争力の強化として、主に区の融資に関する予算が計上されておりますが、今回の補正で特に
中小企業融資事業は、約3億1,000万円が減額されております。また、同様に、新製品・新技術開発支援事業も大幅な減額補正です。これらの要因について、お尋ねいたします。
158 ◯経済課長 まず、
中小企業融資事業につきましては、利子の補助と、信用保証協会の信用保証料の補助ということから成り立ってございます。こちらは、当初予算を組む際には、景気動向を勘案して、ある程度マックスの状態で組んでいるというような状況でございます。とりわけ今回は、設備投資の融資が伸びるであろうと見込んでいたところですけれども、この3月までにかけて、なかなかその辺の伸びがなかったというところが要因となってございます。
それと、新製品・新技術開発支援事業につきましては、申請はあるのですけれども、審査で新製品、新技術開発と認めなければ補助金を出さないということなので、今回は2件にとどまったということです。ちなみに、昨年度は5件ほど申請があり、認めておりますので、そういうような状況で減額ということになってございます。
159 ◯白岩忠夫委員 私は、予算化しているにもかかわらず、実績がこれだけ上がらないのは、区の周知はもちろん、支援の仕方にも問題があるのではないかと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
160 ◯経済課長 周知につきましては、こうとう区報、ホームページ、あとパンフレット、それに加えまして、今年度から四半期ごとに景況調査というのを出しているのですけれども、その中で補助金やイベントの案内などもやっております。商工会議所等にも協力して、宣伝しているところなのですけれども、今、御指摘のとおり、確かに製造業等を中心に入っていきますと、区の補助制度や国の補助制度はよくわからないというような声をたくさん聞いてございます。こうしたことを踏まえまして、近いうちに、国・都・区、あとは金融機関等々を入れた、補助金の説明会というのを区のほうで積極的にやっていきたいと考えているところでございます。
それと、支援の仕方につきましては、今まで基本的には補助金でやってきたのですけれども、その辺につきましては、いろいろ側面的なほかの支援の仕方があるのではないかということで、随時検討しているところでございます。
161 ◯白岩忠夫委員 それで、平成26年度の商店街に対する補助についても、合わせて約1,400万円の減額です。こちらも実績によるものと思われますが、その要因について、再度お伺いいたします。
162 ◯経済課長 商店街の場合ですと、予算編成の前に、商店街で来年度はどういうような事業が見込まれるかということを、希望は聞いてございます。その希望を聞いて、ある程度の範囲でこちらのほうで予算を組んでいる、予算計上しているというような状況でございますけれども、例えば商店街のほうの都合で、装飾灯の改修は少しおくらせたほうがいいですとか、あとはイベントで内容が変わるなど、そういうような部分があった場合には、このように減額補正になるというような内容になってございます。
以上です。
163 ◯白岩忠夫委員 そのようなことを踏まえたとき、今後、区としてどのように対応していくのか、お伺いいたします。
164 ◯経済課長 まず、中小企業ですが、製造業等がありますけれども、製造業のほうにつきましては、その支援の仕方、側面的な支援という部分で、時代に即した方法を随時検討していかなければいけないと考えているところでございます。
それで、商店街につきましても、今までは一律的な補助の仕方だったのですけれども、元気なところといいますか、やる気のあるところに重点的に予算を配分するような、そういった支援の仕方で、元気のあるところを伸ばして、そうでないところにつきましては、個別店舗、個店のほうの支援に力を入れて、その個別の店のほうから活性化をしていくというような方法をとっていきたいと考えているところでございます。
165 ◯白岩忠夫委員 私は、かねてから、区の支援制度、とりわけ商店街の補助制度については、極めて総花的であるということを何度も繰り返して申し上げてきました。これからは商店街や各企業の特徴を生かした、めり張りのある支援をすべきだと考えております。商工業者の視点に立った、区の柔軟な、積極的な対応を期待して、質問を終わりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
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166 ◯中村まさ子委員 それでは、子育て支援の中で、児童虐待について、まず伺います。
何年か前、江戸川区でも、それからおととしは江東区でも、親がこどもを死なせるという事件がありましたし、最近も、母親が2人のこどもを死なせるという事件がニュースになっていました。
それで、2年ほど前ですか、児童虐待対応の事業の一つとして、江東区は初めて児童家庭支援士訪問事業に取り組んだのですが、この補正予算の中でそれが減額補正になっていたので、児童虐待対策について伺います。まず、ここ何年かの要保護児童に関する相談件数の推移を教えてください。
167 ◯子育て支援課長 児童虐待に関する要保護支援の相談件数なのですが、まず相談件数の中身が2つございまして、その年度で新規に発生する御相談と、ずっと継続でかかわりを持たせていただいている御相談があり、この2つを合わせました相談件数の統計を見てみますと、平成21年度が429件、平成22年度が437件、平成23年度が405件、平成24年度が427件、平成25年度は564件でございます。今年度につきましては、まだ最終的な数値を固めていないのですが、恐らく700件を超えるのではないかと想定しております。
以上でございます。
168 ◯中村まさ子委員 そうすると、ここ三、四年で急増していると言っていい状態だと思うのですが、その急増の理由は何でしょうか。
169 ◯子育て支援課長 相談件数の急増の要因でございますが、1つは、平成17年度から児童虐待相談の一義的な窓口は、法律によって、区になってございます。通告機関が区であるということが定着しつつあるのではないかということと、あと本区に児童相談所が移転してきたことももう一つの要因かと思います。
また、具体的な件数につきましては、平成25年度から、それまでは御本人のみの相談件数であったのですが、例えばDVの家庭の御相談では、兄弟がいる場合、兄弟の方も心理的な虐待を受けているというような考えになりまして、その方についても兄弟でカウントするといった変更があり、急増していると判断しております。
170 ◯中村まさ子委員 言ってみれば、手続的な面や、あるいは制度的な変更があって、急増したということだと思うのですが、私は、それだけではないと思っています。社会経済状況が悪化することに伴って、虐待も、そういうことが背景になってふえていると思いますので、そこら辺をぜひ見極めて対策を立てていただきたいと要望いたします。
それで、最近、国会のほうで、児童相談所の専門ダイヤルが、警察や救急と同じように3桁になるということが決まりました。ということは、さらに通報しやすくなるということになるのですが、それだけ相談件数がふえる可能性が高くなります。ここ二、三年、相談件数は急増し、さらに増加することが予想されますが、区としての対策、対応というのは、何か検討されていますでしょうか。
171 ◯子育て支援課長 児童相談所のダイヤル3桁化につきましては、国の厚生労働省のほうで提案しているということで、あわせて全国の児童相談所の非常勤職員の人件費についても要請していると、報道で拝見しております。児童相談所の相談件数が多くなることと、区の児童相談の御相談の件数がふえるということは、直接的には違うとは思うのですが、児童相談の対応については、都と区の役割という意味では、お互いに解決に向かうために役割を分担していますが、その役割の中で共通の目的を持っていると思っております。昨今、東京ルールということで、区市町村と都で共通のルールを定めております。そういった地道な共通化を図りながら、個別にしっかりと対応していきたいと思っております。
急増する相談に対して、区として今、考えているところでございますが、1つは、再発防止のための支援策というのを、これまで平成21年のこどもショートステイ事業から平成22年の養育支援訪問事業、また児童家庭支援士訪問事業や、子育てスタート支援事業を行って、再発防止に努めております。今年度は、こんにちは赤ちゃんメール、また子育てハンドブックを通して、在宅のお母さん方への負担軽減ということを通して、発生予防というところの視点で事業を進めております。
今後の対応につきましては、関連機関との連携強化を進め、まず虐待については、一次予防というのが最大の課題でございまして、関係機関の取り組みを進める中で、実務者会議やケース会議を充実していく。また、啓発ということで、リーフレット、その他、最終的には地域の見守りの中で虐待を防いでいくといったことを目標に取り組んでいきたいと思っております。
172 ◯中村まさ子委員 江東区は、子育て支援課と南砂子ども家庭支援センターなどで、虐待には丁寧に対応していると思うのですが、ただ、数字が急増していますので、子育て支援課や南砂子ども家庭支援センターへの人員配置の増ということは、ぜひ要望しておきます。
次は、児童家庭支援士についてです。
今回、大幅な減額補正になっているのですが、その実績を教えてください。
173 ◯子育て支援課長 本年度の実績につきましては、12月までの8カ月で、19世帯で23人、訪問回数につきましては227回でございます。
以上です。
174 ◯中村まさ子委員 児童虐待防止のために、今も、幾つもこういうことをやっていますとおっしゃいました。しかし、児童虐待防止という意味で、取り組みを始めたことなのですが、利用が思うように伸びていないと思うのです。その理由は何でしょうか。
175 ◯子育て支援課長 実績がなかなか伸びないという要因なのですが、3点あると考えております。1点目は、具体的に支援を行っていただくボランティアの数が伸び悩んでいる、不足しているというところがあります。ボランティアの登録数も年間で2名しか増加していないという現状です。
2点目は、受け入れる側の御家庭が複雑な御家庭が多くて、保護者の方と約束をして、実際に児童家庭支援士を受け入れるときに、まさに受け入れる段階でキャンセルしてしまうという方が件数としては多くございます。ですので、需要はあるのですが、最終的にキャンセルになってしまうということです。
もう一つは、これは具体的なお話なのですが、主に小学生で、午後に、児童家庭支援士を通して、生活の安定や勉強といったところの需要が多いのですが、それをやっていただけるボランティアの方とのマッチングが難しい。こういった3点のことがありまして、なかなか実績がふえることに結びつかないと思っております。
176 ◯中村まさ子委員 なかなか難しいところがあるというのは、今のお話でもわかるのです。ただ、今も子育て支援課長がおっしゃったように、これはボランティアの方が講習を受けて、児童家庭支援士になっているわけです。そして、対象は、被虐待児童がいる家庭ということなので、私は、講習を受けたボランティアでは対応が難しいのではないかと思うのです。虐待を受けたこどもへの対応というのは、専門的な知識や技量が必要だと思うのですが、その利用が余り伸びていないということも含めて、その辺の講習を受けたボランティアが対応するということでいいのかどうか。これは見直す必要があって、もっと専門的な人を考えたほうがいいのではないかと思うのですが、それについては、御意見はいかがでしょうか。
177 ◯子育て支援課長 児童家庭支援士訪問事業でございますが、これは平成23年度に、江東区独自に開始してございます。区で研修を行って、認定したボランティアの方に、今、中村委員がおっしゃった、被虐待児童のお子さんに直接接して支援していただくものです。このボランティアの直接的な支援だけで、そのお子さんの問題が解決するとは当然思ってございません。御家庭全体を見るという意味では、判定会議等を通して、児童家庭支援士を入れて、なおかつ、そのほかの必要なことについても、ケース会議等で判断させていただいて、その上で支援を行っております。
あと、実際、区の南砂子ども家庭支援センターでのホットラインの体制といたしましては、専門家を含めて11人、かつスーパーバイザー等にもお願いして、複雑なケースにつきましては、そういった勉強というか、困難を克服するような形で、ケースワーク等を展開しているところでございます。
以上でございます。
178 ◯中村まさ子委員 利用が伸びない理由というのが、多分この制度の課題だとも思います。私も、ボランティアだけではちょっととも思っていますので、今後、ぜひ、連携も踏まえた上で、さらに改善をしていただきたいと、これに関しては要望します。
次に、保育士の待遇改善です。
待機児童問題はどこの自治体でも大きな課題なのですが、保育士の確保というのも、それに関連してあると思うのです。厚生労働省の調査によれば、保育士の平均給与は、全職種の平均給与32万円に比べて21万円しかないということです。離職率もほかの職種より高くなっています。全国調査では、新人の2割が1年でやめるということだそうです。それで、国は、保育のニーズがピークを迎える平成29年度末までに、6万9,000人の保育士が不足するということで、保育士確保プランというのをまとめたということなのですが、今後、この保育士の確保というのは重要な課題になってくると思います。まず、江東区の保育士は、現在、十分確保できているのかどうか、伺います。
179 ◯保育課長 確保できているのかということですが、ほぼ全ての園で、認可、認証の基準を満たして、運営しております。ただ、どの園でも、余裕がある状態ではないということは伺っております。
以上でございます。
180 ◯中村まさ子委員 江東区ではないのですが、保育士が足りなくて、なかなか保育園が開設できないという話も聞いています。江東区でも余裕がある状態ではないということです。
それで、厚生労働省も、私立保育所の保育士の給料を上げるために、先ほどの質疑の中にもありましたけれども、平成25年度、26年度は月額9,000円程度上乗せするという補助を行ってきました。平成27年度以降も上乗せを継続するということなのですが、その待遇改善は、江東区の場合は、一時金という形なのか、それともベースアップという形で出ているのか。そこをお聞きします。
181 ◯保育課長 処遇改善事業ということで、平成25年度、平成26年度、それぞれ単年度の形で補正予算をとらせていただいたりしながらやっておりますので、手当や一時金の形で支給されたと思います。
以上でございます。
182 ◯中村まさ子委員 一時金ですと、制度が変わるとなくなってしまうという可能性があります。全職種の平均給与より10万円も少ないわけですから、ぜひこれはベースアップに組み入れて、とにかく保障するという取り組みを、必要なら江東区がやることが求められているのではないかと思います。
それで、それが平成25年度、26年度に行われ、平成27年度も続くということですが、その待遇改善について、江東区としては今後、何か取り組むことを考えていらっしゃるでしょうか。
183 ◯保育課長 今度、新制度の中におきまして、公定価格の中に処遇改善加算として3%上乗せをするということで、処遇改善事業は続けるような形になってございます。江東区も、もちろんそこでやっていきたいと思っております。
184 ◯中村まさ子委員 江東区独自の処遇改善をやっていただきたいのですが、ぜひそれも検討してください。
最後に、ほかの自治体では、例えば世田谷区では家賃補助、横浜市では無償で住居を用意する、あるいは千代田区では1人当たり月2万円の補助金を出すというような形で、それぞれ保育士確保のための待遇改善を行っているのですが、今の質問とつながりますけれども、江東区は、そのような政策について検討されたということはあるのでしょうか。
185 ◯保育課長 その他の補助の関係なのですけれども、東京都では、今、保育従事職員宿舎借り上げ支援事業というものを立ち上げまして、こちらは1件当たり8万2,000円の補助を行うということになっております。他区では、これに参加しているというところもございます。私どもでも、事業者とのヒアリングの中で、そういう制度があると非常に助かるということを伺っております。ただ、この事業のほかにもいろいろメニューが出ております。それで、補助そのものは、全額補助ではない形になっておりまして、区でも負担が出てくるということがございます。後年に渡って継続してうまく続けていくには、どの事業がふさわしいか、どれが一番効果的かということを踏まえながら、今後検討を進めてまいりたいと思っております。
以上でございます。
186 ◯中村まさ子委員 わかりました。江東区のこどもが安心して育つためにも、ぜひ保育士の確保と待遇改善に取り組んでいただければと思います。
終わります。
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187 ◯委員長 以上で、第2款総務費から第5
款産業経済費までの質疑を終わります。
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◎歳 出
第6款土木費~第9款諸支出金(一括審査)
188 ◯委員長 次に、第6款土木費から第9款諸支出金までを一括して審査いたしますので、順次、理事者から説明願います。
189 ◯土木部長 私から、第6款土木費の補正予算のうち、土木部所管の主なものについて、御説明を申し上げます。
予算説明書の142ページをお開き願います。
第6款土木費の補正額は21億6,903万円の減額であり、補正前に比べ15.9%の減であります。以下、内容について順次御説明いたします。
第1項土木管理費の補正額は2億1,980万8,000円、6.2%の減であります。
第3目自転車対策費、右説明欄、事業3、豊洲駅自転車駐車場整備事業は、契約差金等による減であります。
144ページをお願いします。
第2項道路橋梁費の補正額は6億8,536万円、15.0%の減であります。
第3目道路新設改良費、右説明欄、事業3、都市計画道路補助115号線整備事業は、用地買収実績による減であります。
146ページをお開き願います。
第10目受託事業費、右説明欄、事業1、
下水道整備受託事業は、不調・不落による工事の中止及び現場状況に応じた工事工法などの見直しによる減であります。
150ページをお開き願います。
第4項公園費の補正額は1億1,646万4,000円、6.5%の減であります。
第1目公園総務費、右説明欄、事業3、公園維持管理事業は、設計差金及び契約差金による減であります。
事業5、公園等管理運営官民連携事業は、学識経験者への報償費による増であります。
第2目公園新設改良費、右説明欄、事業1、公園改修事業は、東京都より豊洲四丁目団地建てかえ計画が示され、豊洲四丁目公園改修工事を見送ったことによる減でございます。
以上、土木費のうち土木部に係る説明を終わります。
190 ◯都市整備部長 土木費のうち、都市整備部に関する補正予算について、御説明申し上げます。
恐れ入りますが、152ページをお開き願います。
第5項都市整備費の補正額は11億329万7,000円、34.4%の減であります。この減額は、主に、第1目都市整備総務費、右説明欄、下段、事業1、
民間建築物耐震促進事業によるもので、都と共同で進めております特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修工事に要する助成金等の減によるものであります。
以上で、都市整備部に関する説明を終わります。
191 ◯教育委員会事務局次長 それでは、第7款教育費の補正予算について、御説明いたします。
恐れ入りますが、予算説明書の154ページをお開き願います。
教育費の補正額は19億264万8,000円で、補正前の額に対し7.6%の増となっております。
第1項教育総務費は25億9,039万9,000円の増額であります。
第2目事務局費、右説明欄の中段、事業2、
学校施設改築等基金積立金は、財調措置額及び債券運用収入等の補正額を積み立てるもので、29億8,914万8,000円を増額するものであります。
156ページをお開き願います。
第5目放課後支援費は、右説明欄の下段、事業1、放課後子どもプラン事業及び事業8、学童クラブ管理運営事業における非常勤職員報酬の実績減が主な内容であります。
160ページをお開き願います。
第2項小学校費は4億5,958万7,000円の減額であります。
第2目教育振興費は、右説明欄の下段、事業1、小学校就学援助事業における支給対象者数の減、第3目学校給食費は、調理業務委託等の契約差金による減が主な内容であります。
162ページをお開き願います。
第5目学校施設建設費は、上段の事業1、豊洲西小学校整備事業のほか校舎等の改修工事の契約差金による減額が主な内容であります。
164ページをお開き願います。
第3項中学校費は9,537万8,000円の減額であります。
第1目学校管理費は、右説明欄の事業1、中学校校舎維持管理事業における委託業務の実績減及び契約差金による減額が主な内容であります。
第5目学校施設建設費は、右説明欄の下段、事業1、(仮称)第二有明中学校整備事業における契約差金の減額が主な内容であります。
168ページをお願いいたします。
第5項幼稚園費は7,313万9,000円の減額であります。
第2目幼稚園施設建設費は、右説明欄の事業1、幼稚園大規模改修事業における契約差金の減額が主な内容であります。
170ページをお開き願います。
第6項社会教育費は5,826万8,000円の減額であります。
第2目図書館費は、右説明欄の事業1、図書館管理運営事業における施設清掃及び事務業務委託に係る契約差金の減額と使用料及び賃借料の実績減が主な内容であります。
以上、簡単ではありますが、教育委員会事務局関係の補正予算の説明を終わります。
192 ◯政策経営部長 それでは、172ページをお開き願います。
第8款公債費は3,232万8,000円の減であります。これは、第1項公債費、第2目利子が2,825万2,000円の減となったことが主な要因であります。
174ページをお開き願います。
第9款諸支出金は3億6,172万5,000円の減であります。これは、各特別会計に対する繰出金の年度末までの見込みにより補正したことが主な要因であります。
以上で説明を終わります。
193 ◯委員長 第6款から第9款までを一括して質疑を行います。
通告者は2名です。
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194 ◯きくち幸江委員 伺います。1点目は、
民間建築物耐震促進事業についてです。
減額をされているということで、先ほども話になっていますが、大変残念な状況です。何とかこの事業を進めたいというのは、区民も切実に思っているし、区もそう思っていると思うのですが、私の経験を通じて、何点か提案したいと思います。
私の経験というのは、一昨年、私の住んでいる団地が耐震診断を行いました。今、2年たっているのですけれども、工事に入る見通しは全くないという状況なのです。団地自体は、昭和46年、旧耐震基準の建築で、築44年たっていますから、かなり老朽化しています。Is値も、耐震診断の結果では0.43や0.42などというところが何カ所もあるということで、危険な状況だということはわかったのですけれども、工事が進まない、話し合いもなかなかできない原因の1つは、建設の工事費なのです。
アドバイザーがついてくれたのですけれども、いろいろな工法があり、どこまでやればどれだけ補強できるのかというところの診断というのは、専門家でないとなかなかわからなくて、結果は出ても、どういう対策が必要かというところでの方法が決まりません。出入りの業者さんに無理やり頼んで、おたくの会社でやるのだったら、どういう工事で、どうやるのかというのを出してもらったら、2棟なのですけれども、10億円かかるということでした。そう言われて、「ええっ、それではもうとてもだめだ」となったのです。区の補助金が1,000万円ということですから、全く呼び水にもならないということで、ことし、その辺は多分検討されて、2倍にするということですが、私は、本当にこの事業を進めようと思ったら、せめて緊急輸送道路沿道建築物並みの補助金の増額が必要ではないかと思います。区だけではできないと思いますが、国や都にも働きかけて、ぜひそういう工事費の増額を検討するべきではないかと思いますが、この辺、区はどう考えているのですか。
2点目は、信頼できる専門家の助言です。先ほども言いましたが、工事、工法はいろいろあるのですけれども、どれがいいのか、どれだけの費用がかかるのかということについての具体的な検討という段階になると、素人の管理組合の役員ではとてもできません。
それと、築44年で、老朽化して、どこもそうだと思うのですけれども、給排水施設もあちこち漏れが起きる。それから、電気施設も全面的な改修が必要となります。大規模改修の計画も全部見直さないといけません。そちらもお金がかかる。どちらを優先するのかという議論になるのです。
それから、それだけお金をかけるのであれば、建てかえたほうがいいのではないかという話も必ず出るのです。
その辺の専門家の意見を聞きながらでないと、具体的に、あちこち勉強会に行ったり、やったところを見に行ったりしているのですけれども、素人集団ではなかなかこういうところの議論というのは、できないできているのが現状です。
ですので、やはり区は、事業者の特定利益につながらない公的な立場で参加をしていただきたい。住民の立場に立って、本当にお金がかからなくて、適切な工事を一緒に考えてくれて、住民合意までもっていけるような、長期的な展望に立ったアドバイザーということになると、現在のアドバイザーは耐震補強ということで限定されていますので、マンション対策全体を見据えた長期的な視点で支援をしていただける、公的なところで雇用していただけるアドバイザーの配置がぜひ必要だと思うのですが、この点の考えを伺いたいです。
195 ◯建築調整課長 ただいまの御質問にお答えいたします。
まず、マンションの耐震改修の工事費についてでございますが、高額になりがちなのは確かでございます。助成金の額につきましては、他区の状況や実績等を踏まえまして、引き続き検討してまいりたいと思います。
それから、耐震化アドバイザー、信頼できるアドバイザーをということなのですけれども、現在、東京都建築士事務所協会江東支部に委託しておりまして、我々は信頼できる業者と認識している次第でございます。
また、現在のアドバイザーは、確かに耐震診断に力を入れておりますけれども、現在のアドバイザーでも設計や改修に向けてのアドバイスはしておりますし、今後もそこに十分力を入れていくようにしていくような方向性は持っております。
以上です。
196 ◯きくち幸江委員 いろいろな専門家の意見もあるのですけれども、震災で倒れてしまって、復興のために莫大な国家予算をつけるのであれば、予防的な耐震工事で相当な補助を出したほうがずっと安上がりだという意見が、専門家の中でこの耐震については出ているということなので、避難所に行かなくても済みますし、1棟助かれば、200世帯、300世帯がそこで生活できるということですから、ぜひ力を入れてやっていただきたいと思います。
次に、小中学校の保護者負担の軽減について、伺います。
まず、就学援助ですが、小中学校を合わせて4,000万円の減額がありました。昨年もこの問題で質問したのですが、4,600万円を超える減額ということでした。予算をとっておかなければ、要求に対応できないという点はあると思うのですけれども、子育て家庭の経済的支援ということで予定された予算が減額されるということは、子育て家庭の現状に照らして、とても残念だと思うのです。
これまで区の支給基準である生活保護基準の1.18倍が23区平均以下ということで、これを引き上げることを求めてきたのですが、これまでの区の御答弁だと、区の扶助費や近隣区の状況を総合的に見て判断しているから、これでいいのだということでした。この辺で、扶助費の状況といえば、江東区は受給率が高いということだと思うのですが、豊洲のほうのこどももふえて、受給率そのものは、小学校では3割を切るということで、ほぼ平均に近い受給率になっています。
それから、近隣区ということで、東部ブロックと比べているのですけれども、この中でも江東区より低いところは1区しかないわけで、西のほうを見れば、みんなずっと1.5倍などと高いレベルであるわけです。これは理由にならないと思うのですが、現時点でどう考えているのか、伺います。
それから、こどもの貧困が問題となる中で、区議団として、本会議質問では、入学時に特別に多額の費用がかかることから、小学校1年生、中学校1年生への入学のための支援金を出したらどうかということを提案しました。この点は、やらないという答えだったのですが、必要な費用ということでいえば、小学校でもランドセルを買うだけでも、高いものは六、七万円、安くても数万円です。それから、中学校のとりわけ制服代は、安いところで2万数千円から、高いところは4万円もするわけです。これは、着ないと学校に行けないのです。ほかにも通学かばんやサブバッグが必要ということで、せめてこの入学時の支援金、準備金というものは区として支給を考える必要があると思うのですが、伺います。
197 ◯学務課長 2点、御質問いただきました。1点目の就学援助の基準についてでございます。
こちらにつきましては、平成25年度に生活保護基準の引き下げがあったのですけれども、国の見解や社会的影響等を考慮いたしまして、平成25年度の就学援助の認定基準で我々は審査しておりまして、これについては、経済的理由により就学困難な児童・生徒への配慮等を行っております。
今回の1.18倍の問題でございます。これは繰り返しの答弁になりますけれども、区の就学援助の認定基準の基本倍率は1.18倍なのですが、これは扶助費の給付状況など総合的な観点から決めたものでございます。ただ、これだけではなくて、例えば母子家庭、父子家庭におきましては認定基準の1.45倍を適用したり、主な収入者が長期入院した場合には1.6倍にするなど、ほかの区に余りない基準も適用しておりますので、これにつきましては、1.18倍ということで今後も続けてまいりたいと思っております。
2点目の入学祝い金、支援金のことでございますけれども、こちらにつきましては、経済的理由によって就学が困難な児童・生徒への配慮は当然必要だと認識はしております。そのために就学援助制度はやっているわけでございます。ただ、それ以外に、例えば全ての児童を対象とすることについては、就学援助の中で、入学準備費や教材費等で支援を実施していますから、入学祝い金等によって、その範囲を今後拡大するということは、現在では考えていないところでございます。
以上でございます。
198 ◯きくち幸江委員 テレビでも、こどもたちの学校教育において、笛を買ったり、教材を買ったりするのに、お金がなくて、お母さんに遠慮しているこどもの姿というのが映されていましたけれども、義務教育にかかわるところで、こどもが親に遠慮しなければいけないような状況というのは、つくりたくないと思っています。先日、豊洲の立派な学校を見せてもらいましたけれども、江東区として、世界に羽ばたくような区になろうということであれば、経済的に大変な世帯への支援は、せめて人並みにやっていただきたいと思います。よろしくお願いします。
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199 ◯白岩忠夫委員 それでは私から、
下水道整備受託事業について、お伺いいたします。
水害対策の推進として、この事業は東京都からの受託事業であることは承知しておりますけれども、減額箇所は何件くらいあり、いずれの場所であるのかをまずお伺いいたします。
200 ◯道路課長 この
下水道整備受託事業は、江東幹線整備の完成にあわせ、整備効果を十分に発揮させるため、在来下水道管の再構築工事を本区が下水道局から受託して、事業費の多くを特定財源で賄う事業でございます。
この事業は、平成23年度に区が下水道局と結んだ、江東区内の東京都公共下水道事業の一部委託に関する協定に基づき、平成23年度より毎年度、年度協定を結んで実施しております。平成23年度は初年度でありますので2件、平成24年度は5件、平成25年度は4件、今年度は2件の計13件の再構築工事を施工しており、本来であれば今年度さらに2件、佐賀二丁目及び清澄二丁目付近を施工する予定でございましたが、入札不調・不落により、事業を実施できなかったのが主な減額補正の理由でございます。佐賀二丁目につきましては今年度3回、清澄二丁目につきましても3回、積算工夫を加えながら入札公告をかけさせていただきましたが、残念ながら落札には至りませんでした。
以上でございます。
201 ◯白岩忠夫委員 今、不調に終わった2件について、3回ずつ行われたというのは、これは特殊な例なのですか。その点だけもう一度お聞かせいただきたいと思うのです。
202 ◯道路課長 昨今の入札の経過でございますけれども、3回入札公告をかけるというものは、2割程度あろうかと思っております。私どもの事業の中でも、2回以上かけている工事というものもあります。
以上でございます。
203 ◯白岩忠夫委員 本区においても、ゲリラ豪雨等によるオーバーフローが原因と思われる冠水について、多々聞いておりますけれども、至急に対応する必要があると考えております。今後、都の委託事業の進め方と、見直しを含め、その必要があるかどうか、考えていられるのか、お伺いいたします。
204 ◯道路課長 昨今のゲリラ豪雨に対する浸水ですけれども、主に亀戸九丁目及び木場六丁目あたりで出ているということは認識しております。亀戸九丁目、木場六丁目の浸水に対しましては、下水道局が施工しております幹線の整備が一番効果的であるということでございますので、区としては、その早期完成を下水道局に求めていきたいと思います。幹線の完成にあわせ、それにタイアップする枝線の再構築工事につきましては、東京都と協力し合いながら進めていきたいと考えております。
以上です。
205 ◯白岩忠夫委員 下水道の整備は、区民にとってもとても大切なのです。今後も都への要望を含めて、早急に対応していっていただきたいと願い、この質問を終わります。
次に、皆さんから何度か質問がありましたけれども、
民間建築物耐震促進事業の計画と事業実績について、お伺いしたいと思います。
質問の第1は、
民間建築物耐震促進事業について、減額が11億円であり、予算執行上から見ると、事業が順調に進んでいるのかどうか、とても心配なのです。先ほど、特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修工事が減額の要因との答弁があったことをお聞きしましたけれども、再度、どのような状況であるか、お伺いしたいと思います。
206 ◯建築調整課長
民間建築物耐震促進事業は、当初予算約14億円に対しまして、今回の補正で減額は11億円で、補正後の予算は約3億円でございます。減額の理由は、繰り返しになりますけれども、主に特定緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修工事が当初の見込みに至らなかったこと。これに加えまして、本年、工事物件5件につきましては、工事費用が比較的少額であったということも大きな要因でございます。ただし、白岩委員の御心配の耐震診断等の実績につきましては、対象物件約120棟のうち95%まで進んでいます。また、設計助成は、本年は13棟受け付けており、一般的には耐震設計までくれば、次年度にはほぼ工事をやるということが多いので、来年度は期待しているという状況でございます。
以上でございます。
207 ◯白岩忠夫委員 来年度は実行していくということで、早急に実現することを期待して、次の質問に移りたいと思います。
次に、不燃化特区推進事業の北砂地区の進捗状況について、お伺いします。
こちらは、7,200万円の減額補正となっていますが、当初の計画に対してどのような状況にあるのか。そして、北砂地区の不燃化は、地域住民に対してどのように周知しているのか、お伺いいたします。
208 ◯地域整備課長 それでは、不燃化特区推進事業の減額補正の理由と、住民に対する周知方法について、お答えいたします。
まず、減額補正の主な理由でございます。補助金の交付件数の減少見込みに伴う減額でございます。老朽建築物の除却助成は、当初、40件を予定しておりましたが、12件の実績見込みとなりました。これは、自宅の除却や建てかえの意思決定に時間を要するとともに、決定後に着手する工事が時間を要し、完了が来年度にまたがってしまうといったことが要因の一つとなってございます。
次に、住民に対する周知方法ですが、約2,200戸ある老朽木造住宅にお住まいの方を対象に、全戸訪問を行い、事業の理解を図っているところでございます。そして、今年度中には、当初に予定していた訪問数約1,000戸の訪問が完了する見込みでございます。今後も引き続き、全戸訪問を通じて、丁寧に周知してまいります。
209 ◯白岩忠夫委員 北砂地区の不燃化特区事業の推進に対しては、対策が大変に急がれるところでございます。引き続き安心して住めるまちづくりのためにも、不燃化の推進に対し、住民に寄り添った相談等を通し、理解を図っていき、早急に対応できるようにお願いしまして、私の質問を終わらせていただきます。よろしくお願いいたします。
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210 ◯委員長 第6款土木費から第9款諸支出金までの質疑を終わり、同時に歳出各款の審査を終了いたします。
これより採決を行います。
お諮りいたします。
当委員会に審査を付託されました議案第3号、平成26年度江東区
一般会計補正予算(第3号)は、区長提案のとおり可決することに賛成の方は、起立を願います。
(賛成者起立)
211 ◯委員長 起立多数であります。よって、本案は区長提案のとおり可決することに決しました。
なお、その旨、議長宛て報告いたします。
以上で、議案第3号、平成26年度江東区
一般会計補正予算(第3号)の審査を終了いたします。
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◎議案第4号 平成26年度江東区
国民健康保険会計補正予算(第1号)
212 ◯委員長 次に、議案第4号「平成26年度江東区
国民健康保険会計補正予算(第1号)」の審査に入ります。
審査は、歳入歳出各款を一括して行いますので、理事者から説明願います。
213 ◯生活支援部長
国民健康保険会計の補正予算について、御説明を申し上げます。
予算説明書の198ページの総括をお開き願います。
今回の補正額は、合計欄にありますように、歳入・歳出それぞれ4億9,800万円、補正前の額に比べて0.9%の減であります。以下、歳入から主な内容について御説明を申し上げます。
200ページをお開き願います。
第1款国民健康保険料は4億7,710万1,000円、3.7%の減であります。これは、収入見込み等の減によるものであります。
少し飛びまして、228ページをお開き願います。
第4
款国庫支出金は5億614万6,000円、4.5%の減であります。これは、第1項、第1目療養給付費等負担金において、対象となる医療費の見込みが減となったことが主なものであります。
232ページをお開き願います。
第5款療養給付費交付金は4億6,917万3,000円、23.7%の減であります。これは、退職被保険者数の減少に伴う医療費見込みの減によるものであります。
少し飛びまして、244ページをお開き願います。
第10款繰越金は12億8,145万8,000円の増であります。これは、平成25年度決算額の確定に伴い、計上額との差額を補正するものであります。
以上で、歳入の説明を終わります。
続きまして、歳出について御説明を申し上げます。
256ページをお開き願います。
第2款保険給付費は8億4,663万1,000円、2.3%の減であります。これは、第1項療養諸費で、被保険者数の減による医療費の見込み減が主なものであります。
少し飛びまして、274ページをお開き願います。
第9款諸支出金は5億435万円の増であります。これは第1項、第3目償還金及び還付金において、療養給付費等負担金の平成25年度超過交付額を返還することによるものであります。
以上で、
国民健康保険会計補正予算の説明を終わります。
214 ◯委員長 歳入歳出各款を一括して質疑を行います。
通告者は1名です。
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215 ◯赤羽目民雄委員 私から、国民健康保険料について、伺いたいと思います。
この国民健康保険は、高齢者や事業者、収入が減っている人たちが多く加入しているにもかかわらず、毎年のように保険料が引き上げられてきました。そのため、高過ぎて保険料が払い切れない世帯が昨年度は2万7,600世帯。そのうち1年以上滞納して、病院の窓口で全額負担しなくてはいけない資格証明書の発行世帯は2,000世帯。この間、倍近く資格証明書の発行世帯がふえています。有効期限の短い、短期被保険者証も高どまりの状態が続いています。
私たち区議団が行った区民アンケートにも、保険証はあるが、窓口負担が重くて、病院に行くのを控えていると。それから、年金が減らされているのに、国民健康保険料が一方的に上がるのは、計算間違いではないか。こうした声が多数寄せられています。この高過ぎる保険料に、どこまでいじめたら気が済むのかという怒りの声も広がっています。保険料の引き下げを行うべきと思います。この保険料が区民の暮らしを脅かしている実態について、江東区はどういう認識をしていますか。
216 ◯医療保険課長 今、赤羽目委員から、値上げが厳しくて、区民に対するいじめではないかというような趣旨の発言がありましたけれども、御案内のとおり、国民健康保険は、社会保険制度の一環で、保険料を原資として制度を構築しているところで、医療費が毎年3%ずつ伸びている中で、一定の御負担をいただくということは、いたし方ないのかと認識はしています。
以上です。
217 ◯赤羽目民雄委員 保険料を原資にしている制度で、保険料が上がっていくのは仕方がないと。その一方で、負担が重くて、払い切れない、必要な医療が受けられない世帯が広がっていくということは、区民の命と健康を守るという自治体の役割から逸脱しているのではないかと思うのです。
そして、さらに問題なのは、この保険料が払えない滞納世帯に対して、差し押さえが行われて、その件数もこの間一気にふえているのです。この滞納に対しては、命と健康を守るという国民健康保険制度の趣旨からいっても、差し押さえ処分はやめるべきだと思います。そして、滞納世帯に対して、温かい支援を行うべきであり、必要ならば福祉施策につなげることなどを検討すべきと思いますけれども、見解を伺います。
218 ◯医療保険課長 滞納に関する御質問をいただきましたけれども、御案内のとおり、滞納処分に至るまでには、督促、催告を含めて5回の通知、連絡をしております。さらに、滞納処分が最終的には換価というところで、その部分を換金するところでありますけれども、その差し押さえた金額の2割換価ということで、残り8割はその間で相談を行うということなので、その間に、赤羽目委員の御指摘の、例えば福祉の施策に対する誘導であったり、活用というところはできると思います。また、しているところでございます。
以上です。
219 ◯赤羽目民雄委員 今、5回手紙を出すなど、連絡しているというのですけれども、区の職員が直接滞納者のところに行って、生活実態を把握し、そしてそうした滞納対策を行うというようなことはしているのでしょうか。この滞納対策については、今、言ったように、ぬくもりのある対策を実施していただきたいと思います。そして、払える保険料に引き下げていただきたいと思います。以上1点、お答えください。
220 ◯医療保険課長 趣旨は、温かい部分での対応ということと、区の職員が行っているかということでございますけれども、今、医療保険課では、徴収嘱託員という制度があって、非常勤ではありますけれども、滞納の整理において、フェース・ツー・フェースでいろいろお話を聞いたり、また、他の施策につなげるような手段も持っていますので、その部分で代替しているのかという認識をしております。
以上です。
221 ◯赤羽目民雄委員 終わります。
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222 ◯委員長 以上で、歳入歳出各款の質疑を終わります。
これより採決を行います。
お諮りいたします。
当委員会に審査を付託されました議案第4号、平成26年度江東区
国民健康保険会計補正予算(第1号)は、区長提案のとおり可決することに賛成の方は起立を願います。
(賛成者起立)
223 ◯委員長 起立多数であります。よって、本案は区長提案のとおり可決することに決しました。
なお、その旨、議長宛て報告いたします。
以上で、議案第4号、平成26年度江東区
国民健康保険会計補正予算(第1号)の審査を終了いたします。
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◎議案第5号 平成26年度江東区
介護保険会計補正予算(第1号)
224 ◯委員長 次に、議案第5号「平成26年度江東区
介護保険会計補正予算(第1号)」の審査に入ります。
審査は、歳入歳出各款を一括して行いますので、理事者から説明願います。
225 ◯福祉部長
介護保険会計の補正予算について、御説明申し上げます。
予算説明書の284ページの総括をお開き願います。
今回の補正額は、歳入歳出それぞれ15億6,500万円、5.3%の減であります。これは、主に歳出の第2款保険給付費の減が要因であります。
以下、歳入から主なものを御説明申し上げます。
286ページをお開き願います。
第1款保険料は9,935万円、1.6%の増であります。これは、介護保険料の調定見込み額と収入歩合の決算見込み額を勘案して補正したものであります。
304ページをお開き願います。
第8款繰越金3億3,145万円余の増は、平成25年度決算額の確定により補正するものでございます。
次に、歳出について説明申し上げます。
316ページをお開き願います。
第2款保険給付費につきましては、項目ごとに実績に基づいて補正を行うもので、全体で16億5,000万円余、5.9%の減となっております。
326ページをお開き願います。
第4款地域支援事業費は1,074万円余、2.0%の減であります。これは、主に介護予防事業の実績に伴う減であります。
332ページをお開き願います。
第6款諸支出金は1億4,392万円余の増、これは平成25年度決算額の確定により補正するものであります。
以上で、
介護保険会計補正予算の説明を終わります。
226 ◯委員長 歳入歳出各款は、質疑通告がございませんので、以上で歳入歳出各款の審査を終了いたします。
これより採決を行います。
お諮りいたします。
当委員会に審査を付託されました議案第5号、平成26年度江東区
介護保険会計補正予算(第1号)は、区長提案のとおり可決することに賛成の方は起立を願います。
(賛成者起立)
227 ◯委員長 起立多数であります。よって、本案は区長提案のとおり可決することに決しました。
なお、その旨、議長宛て報告いたします。
以上で、議案第5号、平成26年度江東区
介護保険会計補正予算(第1号)の審査を終了いたします。
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◎議案第6号 平成26年度江東区
後期高齢者医療会計補正予算(第1号)
228 ◯委員長 次に、議案第6号「平成26年度江東区
後期高齢者医療会計補正予算(第1号)」の審査に入ります。
審査は、歳入歳出各款を一括して行いますので、理事者から説明願います。
229 ◯生活支援部長
後期高齢者医療会計補正予算について、御説明を申し上げます。
予算説明書の342ページの総括をお開き願います。
今回の補正額は、合計欄にありますように、歳入歳出それぞれ1,500万円、当初予算に比べ0.2%の減であります。
以下、歳入から主な内容について御説明を申し上げます。
344ページをお開き願います。
第1款後期高齢者医療保険料は9,443万8,000円、2.9%の増であります。これは、収納見込み額の増によるものでございます。
次に、350ページをお開き願います。
第4款繰入金は2億801万4,000円、4.9%の減であります。これは、療養給付費に係る区負担分等が減となったことによるものであります。
次に、352ページをお開き願います。
第5款繰越金は、8,156万2,000円の増であります。これは、平成25年度決算額の確定に伴い、計上額との差額を補正するものであります。
以上で、歳入の説明を終わります。
続きまして、歳出について御説明を申し上げます。
370ページをお開き願います。
第3款広域連合納付金は6,590万2,000円、0.9%の増であります。これは、主に、第1項広域連合分賦金、第2目保険料等負担金の見込み増によるものであります。
次に、372ページをお開き願います。
第4款保健事業費は4,345万円、18.4%の減であります。これは、主に第1目健康診査費の減によるものであります。
以上で、
後期高齢者医療会計補正予算の説明を終わります。
230 ◯委員長 歳入歳出各款を一括して質疑を行います。
通告者は1名です。
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231 ◯きくち幸江委員 後期高齢者医療制度は、創設のときから国民の批判が大変多かった制度なのですが、一番の問題は、高齢者がふえて、医療費がふえれば、保険料が上がり続ける。それがだめなら、給付の引き下げをせざるを得ないということにあると思います。
ことしの4月に保険料が上がって、均等割で4万1,000円。当初から比べて均等割だけで3,200円の値上げとなりました。平均保険料の実績で見ても、1期から3期までの間に約1万円ふえて9万3,600円と、ふえ続けるという想定どおりの流れになっているわけです。
とりわけ、ことしは、この保険料の引き上げに加えて、消費税増税、それからアベノミクスによる物価高ということで、生活費の負担が大きくなっているところに、これから年金をまた引き下げていくという方向が出されるというので、高齢者の間では、これから先の生活への不安がすごく高まっているというのを実感します。
2年ごとの保険料の改定ですから、これから次の保険料改定を検討する時期になると思いますが、今の時点で、次の改定のときに、この値上げを抑える見通しというのはあるのかどうか、伺います。
232 ◯医療保険課長 次の改定時の保険料の推移でございますけれども、今、きくち委員の御指摘のとおり、平成20年からこの制度が始まりまして、次で5回目の改定を迎えます。その中で、医療費の給付の部分が、高齢化や医療の高度化に伴い、毎年5%ぐらい伸びております。ただ、単純に考えれば、5%の値上げということでございますけれども、この後期高齢者医療制度に関しては、東京都後期高齢者医療広域連合は、基金や一般財源を投入して、政令どおりであれば、前回は10%上昇というところを4.4%に抑えました。ただ、次の改定時に、そのようなスキームがそのままスライドするかどうかは、先のことは推測でしか語れませんけれども、今年度、低所得者対策や保険料の上昇を圧縮するということは、東京都後期高齢者医療広域連合では考えているというようなところはありますので、今後の東京都後期高齢者医療広域連合の推移を見守りたいと思います。
以上です。
233 ◯きくち幸江委員 広域化を既にされたということで、なかなか区民の声が直接届かない制度の問題もあると思いますが、今のままの制度のやりくりの中では、国民健康保険、医療制度全体の改革の中でも、自治体の繰り入れをやめろというかわりに、国が出すといいながら、その必要な財源がきちんと確保できるかどうかは見通しが立たないという状況だと思います。このままでは、高齢者の医療を支える、安心して医療を受け、生活ができるという状況にはならないと思いますので、この老人医療の制度については、かつての老人保健制度のように、国の責任で高齢者の医療を支えるという仕組みに戻すべきだということを意見として申し上げて、質問を終わります。
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234 ◯委員長 以上で、歳入歳出各款の質疑を終わります。
これより採決を行います。
お諮りいたします。
当委員会に審査を付託されました議案第6号、平成26年度江東区
後期高齢者医療会計補正予算(第1号)は、区長提案のとおり可決することに賛成の方は起立を願います。
(賛成者起立)
235 ◯委員長 起立多数であります。よって、本案は区長提案のとおり可決することに決しました。
なお、その旨、議長宛て報告いたします。
以上で、議案第6号、平成26年度江東区
後期高齢者医療会計補正予算(第1号)の審査を終了いたします。
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236 ◯委員長 お諮りいたします。
予算審査の委員長報告の文案につきましては、正副委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
237 ◯委員長 御異議がないものと認めまして、さよう決定いたします。
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◎区長閉会挨拶
238 ◯委員長 区長から発言の申し出がありますので、これを許可いたします。
239 ◯区長
予算審査特別委員会の閉会に当たり、一言御挨拶申し上げます。
平成26年度各会計補正予算の審査に当たりましては、石川邦夫、菅谷俊一正副委員長のもとに御熱心な審査をいただき、いずれも提案のとおり御可決賜り、まことにありがとうございます。
審査の過程でいただきました貴重な御意見、御提案につきましては十分留意いたしまして、今後の区政運営に反映していく所存であります。
委員各位の御労苦に重ねて感謝申し上げ、お礼の御挨拶といたします。
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◎閉会の宣告
240 ◯委員長 当委員会は、平成26年度一般会計及び各
特別会計補正予算の審査を全て終了いたしました。
委員各位並びに関係理事者の理解ある御協力に対し、深く感謝申し上げます。
以上をもって、平成26年度
予算審査特別委員会を閉会いたします。
午後3時12分 閉会
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